緑のたぬきから試食、地域の「だしの違い」に驚き!

食べ比べ開始! ズズズっとだしを味わいます

前置きが長くなりましたが、それでは試食開始! まずは「緑のたぬき」から「東日本」「西日本」「関西」「北海道」の順で食べてもらいました。ちなみに3人とも、地域別のだしの特徴に関しては、実際に食べるまで全く事前の知識はありません。

また、参考までに聞いてみると、3人ともそれぞれ出身の国ではだしは鶏肉、豚肉、牛肉(とその骨)で取ることがほとんどで、味付けに関しても日本食全般に比べて、やや塩味の濃い目のものが多いそうです。

まずは、3人の現在在住(3人とも都内在住)の地域で食べられている「東日本」を試食してもらいましたが、比較対象が何もない状態ということもあって、3人とも普通にだしを口にし「うん、おいしいです」とニッコリ。「だしとしては魚の味を感じますね」(エドゥ)という声も。

続いて「西日本」で、最初に食べた「東日本」との味の違いを語ってもらおうとしたところ、運ばれてきた「西日本」の「緑のたぬき」を見ただけで、3人は驚愕! 「スープの色が全然違う!」。そう、「東日本」と「西日本」では、だしの色からして全く違っており、明らかに「西日本」の方が色が薄めなのです。

こちらが「東日本」。 ※写真は「赤いきつね」
こちらが「西日本」。色がぜんぜん違う…! ※写真は「赤いきつね」

そして、実際に食してもらうとやはり、味の濃さの違いは歴然! 3人とも第一声は「『東日本』より薄い!」でした。では「東日本」の濃い味の方が好みかというと、そうとも言えないよう。3人は味の濃さだけでなく、微妙なだしの違いについても言及。エドゥは「西日本」のだしに「少し苦みを感じる」と言うが、これはおそらく「西日本」に配合された雑節と煮干しのことを指しているのでは?

ジョセフィンもエドゥが指摘した「苦み」に同意。一方、キンガは逆に「後味に少し甘みがある」との感想を漏らしましたが、これは「西日本」特有の昆布だしに敏感に反応したよう? 「『西日本』の方が味はあっさりしているけど、複雑さを感じる」(キンガ)とのこと。

「関西」の文字が光ります

そして3杯目の「関西」に関しては「西日本」と比べて3人ともさらにあっさり感を感じたよう。「これが一番薄く感じる」と口を揃えます。ジョセフィンは「西日本」に感じたような「苦み」をこちらにもやや感じたそうです。

いよいよ「緑のたぬき」の最後の1杯となる「北海道」。こちらに関しては運び込まれてきたときから一同「匂いがいい!」と好反応。期待が高まります。

「北海道」のだしのいい香りに、思わず顔もほころびます

実際に食べてみると北海道には「東日本」以上の濃さが感じられるようで、エドゥは「塩っ気は『東日本』と変わらないけど、味の濃さやコクが感じられる」と絶賛。日本食に対して時に、味の物足りなさを感じることもあるというエドゥにとっては、濃厚なスープが口に合っていたよう。

キンガも「『関西』や『西日本』と同じような味の複雑さがありつつ、濃厚さがある」と同意。気候的に北海道と似た寒い北欧出身のジョセフィンも、このコクに大満足のよう。さらに「『東日本』以上に魚や昆布の味が濃い」とも。

ここまで「緑のたぬき」を終えた時点で暫定ながら、3人とも味の好みの1位は「北海道」!

濃い味が好みのエドゥは2位に「東日本」、3位に「西日本」、4位を「関西」とします。ジョセフィンは1位、2位はエドゥと同じだが、「西日本」の煮干しの苦みがやや苦手なようで、3位を「関西」、4位を「西日本」に。

一方、キンガは1位は「北海道」ながら、2位には「味の複雑さ」が決め手で「西日本」続いて3位に「関西」、一方で「東日本」は「しょうゆが少し濃すぎる」と4位にしました。