11月25日、26日に「DANGER CRUE PRESENTS COMMUNE Vol.2」が東京・ZeppTokyoにて開催された。
MUCCのミヤ(G)が主導し、昨年8月、9月に大阪と東京で行われ、今年で2回目となる本イベント。今回は〈オルタナティヴ〉というテーマがかかげられ、イベントロゴにも「反」という文字があしらわれている。
(主流から)相反する、反抗するという意味が込められているようだ。
イベントの中心となるMUCCの他に、両日出演するPlastic Tree、25日には昨年に続きDEZERT、26日にはNOCTURNAL BLOODLUST、初登場となるアルルカン、メトロノームという世代も音楽性もバラエティに富んだ、一筋縄ではいかない出演者たちが火花を散らす2日間となった。
1日目(25日)
平日ながら多数の人が足を運んだ初日、この日の出演バンドはDEZERT、Plastic Tree、MUCCとなる。
DEZERT
トップバッターは昨年に続いて2度目の出演となるDEZERTだ。この1年でギタリストの脱退、加入を乗り越え、6月にはこのZeppTokyoでのワンマンライヴを成功させ、目をみはる成長をみせている彼ら。果たしてどんなパフォーマンスを見せるのだろうか。
ゆっくりと幕が上がる中、Miyako(G)、SaZ(B)、SORA(Dr)が、荒々しい中にどこか物悲しげなサウンドを響かせる。
そして千秋(Vo)がステージに現れ、中央に立ちフロアを一瞥、一度大きく背伸びをして「GO!」とシャウトし『「おはよう」』へ。
フロアを背を向け、「へーんたーい!」と叫び、続けざまに『「変態」』を繰り出し『「不透明人間」』まで演奏すると、千秋は何か思いついたように他のメンバーに耳打ちをし、「全然盛り上がってないんで! 予定変更します! 無理やり盛り上げちゃおう!」と『包丁の正しい使い方~終息編~』を演奏し始める。
千秋は「盛り上がるためだけの曲です」とニヤリ。フロアがカオスになる中、一旦曲を中断させ「この曲はあとからもう一回やります! じゃあ遺書を書こう~」と『「遺書。」』へ。
1バンド目からすでに予測不可能、様子見だった多くの観客もここで明らかに反応が変わった。こういう展開にこのイベントの醍醐味を感じるのだ。
ひとしきり無茶をやった後にバラード『「追落」』を歌いあげ、SaZのベースから始まる『肋骨少女』ではビザールな世界をみせ、様々な表情のあるバンドということを実感させてくれる。
そして予告通り「はい来ました! 今日の見せ場です!」と叫び、『包丁の正しい使い方~終息編~』で再びカオスに落とし込み、『「秘密」』ではフロアを全員座らせ、「皆殺しの合図を!」とSORAにマイクを向ける千秋。
「ぜっ……(ここで千秋にマイクを離されるSORAだが、おそらく”全員死ねー!”だと思われる)」
狂騒のステージの最後を『ピクトグラムさん』で締めくくったかと思えば、続いて不穏な『「宗教」』を演奏し、奇妙な余韻を残しつつステージを後にした。
『「ピクトグラムさん」』の後、「COMMUNEの皆さん、どうも……。来年は……言えるようにします」なにか言いたげな千秋だったが、続きは第3回でわかるのだろうか?
【セットリスト】
01. Opening
02. 「おはよう」
03. 「変態」
04. 「不透明人間」
05. 「遺書。」
06. 「追落」
07. 肋骨少女
08. 大塚ヘッドロック
09. 包丁の正しい使い方~終息編~
10. 「秘密」
11. 「ピクトグラムさん」
12. 「宗教」