誰もがネガティブになる。不快な感情から逃げず、向き合うことも必要

子どもが出会っていくストレスは、大人が思う以上にさまざまです。勉強やスポーツ、人間関係、家庭での出来事や環境など、あらゆることがストレスの原因になりえます。

しかし、子どもは自分自身のモヤモヤした感情を理解したり、言葉でうまく表すことができません。

そして、モヤモヤを引き起こしている原因がわからないまま抱え込み、知らず知らずのうちに我慢や無理を重ねていることも多いそう。その結果、ネガティブな言葉や行動となって現れることがあるようです。

そこで、まず大人側の認識として持っておきたいのが、誰もが心に弱い部分を持っている、ということ。

どんな人でも、人知れず悩みや苦しみを抱えており、悲しい、つらい、嫌だ、などのネガティブな感情を持つ時もあるのが普通です。当たり前のようですが、悩みや苦しみを抱えた人間が特別だったり、おかしいわけではありません。

ただし、ネガティブ度合が過ぎるのもよいとはいえません。

不安や悩みを持ったままの緊張状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、体や心の不調を招いたり、成長を阻害することもあります。

そのため、ネガティブな感情は「当然あるもの」として受け止め、うまくつきあっていく必要があります。

では、ネガティブ感情とどう向き合っていくべきか。最初のステップとしては、自分の気持ちを冷静に見つめ、ネガティブな感情やストレスの原因となるものへの「気づき」を手伝います。

ステップ1

⇒子どもの話したい気持ちを引き出し、気が済むまで話をさせる。(大人は基本的に聞くだけ)

⇒子どもの不快な感情に対し、「悲しかったね」「つらいね」「悔しいね」と共感したり、気持ちをくみ取ったりしながら、子ども自身に、自分の気持ちを整理させる。

⇒どうして不快な感情が起こったのか、客観的に出来事を振り返る。

もし子ども側に、「現状をどうにかしたい」「いい方向に変えたい」という気持ちがあるようであれば、次のステップです。

ステップ2

⇒何かできる方法があるか、一緒にいろいろ考えてみる。(子どもの考えを否定しない)

⇒複数の方法の中から、最もよい方法を子どもに選ばせる。

⇒その方法を実行した場合、どんなことが起こりうるか、話し合う。

⇒いつでも見守っていると伝え、勇気づけながら実行に導く。

嫌な感情やストレスを避けるばかりでなく、適度なストレスを乗り越える経験が、子どもを成長させるといいます。上手に子どもを導きたいですね。