ソフトバンクとイー・アクセスが経営統合を発表、契約者数は業界2位に

2012.10.2 22:21配信

ソフトバンクとイー・アクセスは、10月1日、両社の経営統合と、ソフトバンクモバイルとイー・アクセスのLTE回線の相互乗入れを発表した。経営統合は株式交換方式で、イー・アクセス株1株にソフトバンク株16.74株を割当て、ソフトバンクが年内にイー・アクセスを完全子会社化する。

ソフトバンクの孫正義社長は、「2.1GHz帯同士でKDDIさんと競争してきた。だが、ユーザーには、どちらもあまり変わらないと認識されていたと思う。イー・アクセスの1.7GHz帯を加えることで、違いが鮮明になった」と述べた。

ソフトバンクモバイルとKDDIは、「iPhone 5」発売と同時に、通信速度が下り最大75Mbpsにもなる高速データ通信「LTE」に対応。先行する「Xi(クロッシィ)」を展開するNTTドコモを含め、激しさを増す「LTE競争」で、イー・アクセスとのLTE回線の相互乗入れで優位に立つ見通しを示した。

孫社長は、「われわれが強烈なラブコールを送り、話を急展開で進めることができた。急いだ背景には、テザリングへの対応がある」と話し、イー・アクセスの1.7GHz帯LTE回線がカギになると紹介した。あわせて、「iPhone 5」などのスマートフォンをモバイルWi-Fiルータとして使えるテザリング機能を、予定を前倒して提供することを発表。これまで2013年1月15日としてきた提供開始日を、2012年12月15日とした。

「1.7GHz帯は、世界標準のLTE規格だ。『iPhone 5』もそのままで対応している。2.1GHz帯のLTE回線の基地局を急ピッチで開設してきたが、ネットワークのキャパシティは急激には増やせない。テザリングを提供するには、さまざまな制約を設けざるを得なかった。だが、イー・アクセスの1.7GHz帯を利用できることで回線に余裕をもたせ、他社と遜色ないテザリングを提供する準備ができた」と、経営統合によるLTE回線の充実をアピールした。

また、これまでは「1か月にデータ通信量が1.2GBを超えると通信速度制限をかける場合がある」としてきたが、回線の相互乗入れの結果、これを変更。発表当日から「3日間に1GBを超えると通信速度制限をかける場合がある」と、KDDIやNTTドコモ並みの制限に緩和することを発表した。

イー・アクセスの千本倖生会長は、経営統合に踏み切った経緯を、「2009年以来、モバイルデータ通信の分野でソフトバンクとは協業関係にあり、いい関係を築いてきた。最近、複数社から協業や資本提携の話が持ち込まれたが、これまでの関係や、企業の挑戦的なDNAが一番近く、モバイルブロードバンドの普及を進めていくには最良の相手と判断した」と説明し、モバイルブロードバンドを強力に促進していく決意を示した。

回線の相互乗入れによって、ソフトバンクモバイルのLTEスマートフォンが1.7GHz帯の回線を使えるようになるだけでなく、イー・アクセスのスマートフォンも、ソフトバンクモバイルの3Gを含めた回線が利用できるようになり、通話エリアが大幅に広がるという。今後は、それぞれの基地局に2.1GHz帯、1.7GHz帯のLTE回線、プラチナバンドの900MHz帯を増設し、通信エリアの拡大と回線の強化を図る。

両社を合わせた2012年8月末現在のモバイル回線契約者数は3911万人で、KDDIのそれを上回り、NTTドコモに次ぐ業界2位になる。2010年10月に孫社長が掲げた201X年「4000万回線構想」は、今年度中に達成する見通しだという。

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