この旅のメインイベント! 命をかけて見に行く価値はある国宝「投入堂」

さて、今回の鳥取ブロガーツアーのメインイベント。それが三徳山三佛寺にある「投入堂」です。写真を見ていただければわかるかと思いますが、切り立った崖の上に建立された、珍しい寺院です。世界でも珍しい建造物で、国宝に指定されています。

建立された時期や誰が建てたのか、ということが不明ですが、調査により使用されている木材は平安時代後期の檜であることがわかっています。言い伝えによると、修験道の開祖、役小角が法力で建物ごと平地から投げ入れたとされています。

 

この投入堂は、三徳山のほぼ頂上、標高900mのところにあります。投入堂を見るためには、道無き山道を登っていく必要があります。この山道がすごい。正直、怖い。ものすごく急な崖を、両手両足を使ってよじ登ったり、両脇が崖の岩場を渡ったり、木の根だけを頼りに崖を登ったりと、まさに命がけです。

なぜ、険しい道を登っていくのか。それは、投入堂にたどり着くことが修行だからです。三佛寺は、当時は修験道の行場でした。修験道は厳しい自然のなかから悟りを開く教え。つまり、登山は修行なのです。そのため、登山道などは存在せず、険しいままなのです。
 

入山する際には六根清浄と書かれた輪袈裟をする必要があります。修行なのです。六根とは、目、耳、鼻、舌、身、心のこと。この修行を通じて、身も心も清めます。僕の欲にまみれた薄汚れた心もきれいになるのでしょうか。

入山に関しては、靴底がある程度しっかりしている靴でなければ登らせてもらえません。僕のスニーカーはNGということで、500円のわらじを購入して履き替えました。わらじのほうが滑らず安全なんだそうです。

 
 

あとはひたすら登るだけ。高所恐怖症の僕は、あまり周囲の景色を楽しむ余裕がありません。

途中、崖に立つ文殊堂では、お堂の周りを回ることができますが、柵がなく、足元が崖。写真を撮る余裕もなく、ひたすらお堂の狭い回廊に座ってあらぬ方向を見ていました。

 

そのすぐ上にある地蔵堂も同じ造り。こちらのほうが、回廊の幅が広いのですが、柵はなくやはり崖に面しているので、怖いことには変わりありません(地蔵堂の回廊はパスしました)。

この辺りで冷や汗ダラダラでした。しかし、引き返すにはもうかなり高くまで登ってしまっているため、進むしかありません。