こだわりを捨てる

時に捨てなくていけないのは、モノだけではありません。 収納に関する凝り固まった思い込みも、時には捨てることが必要でしょう。

たとえば、同じ種類のモノは同じ場所に収納しなくてはならない、という思い込みにとらわれていませんか?

小宮さんがおすすめするのは、「種類別ではなく用途別にセットする」やり方。たとえば文房具だったら、玄関先に「宅配便セット」という箱を置いているのだとか。中身は、ガムテープや紐、伝票、ボールペンなど、宅配便を出す時に使うもの。

このようにまとめておけば、必要な時にすぐに使えて便利ですし、なにより、家族がママに頼りきりにならなくなります。そのためにも、家族にもモノの在り処を知っていてもらうことは徹底しましょう。

収納は、生活スタイルの変化や、子どもが成長するにつれて、修正や変更が必要な時もあります。そんな時は柔軟に、家族にとって、ベストな収納を再探究してみてくださいね。

家族に手伝ってもらいたい時

子どもは小さければ小さいほど、片づけという概念がありませんから、家を散らかしますよね。こんな時、つい、片づけられる子どもに育てなくては、プレッシャーを感じてしまうママ、実は、子どもよりも夫を育てることの方が重要だと小宮さんは言います。

家事や片づけを手伝ってくれない夫をいかに育てるかという問題は、今までひとりでがんばって来てしまったママには難問に思えるかもしれません。

小宮さんによると、まず、夫のスタイルを見極める必要があるのだそうです。スタイルによって効果のある声がけは違います。

スタイルは、リーダー、プロデューサー、シンクタンク、ヘルパーの4つに分かれます。本書『家族が自然と動きだす! お母さんだけが頑張らないラクちん片づけ』にある診断シートで、夫がどのスタイルなのかを調べることができます。

もしかして、今までしてきた声がけはまったく逆効果だった、なんてこともわかるかもしれません。それが判明するだけで、ずいぶん気持ちも楽になるのでは?

夫のスタイルにあわせて、時にママは女優になりましょう、と小宮さん。ほめ方ひとつ取っても、スタイルによって響き方がちがってくるのだそうです。夫のプライドやテリトリーを守りつつ、家族みんなが憩える場所をつくっていきましょう。

子どもについては、年齢による対処法が載っています。基本的に、小さな子どもでも、自分のモノは自分で片づけてもらうことが重要なのだそう。もちろん、年齢が小さければ、ママのリードは必要ですが、整理に関しては、子どもの方が得意なのだとか。

たしかに、子どもの絵や作品、親の方の感情が邪魔して捨てられないことも、よくありますよね。そういったモノに関しては、本人に捨てるものを決めさせるといいそうです。なるほど、本人が決めたのならいいか・・と思えるかもしれません。

家族みんなでつくる家

片づけは、けっして大変なことではなく、家族が快適に幸せに暮らすための工夫なのですね。どうしてママばっかり…と思いそうになったら、この記事の最初に戻ってみてください。

最初こそ、ママが中心になって仕組みをつくらなくていけないかもしれませんが、「それぞれが協力し合いながらも、自立して自分自身のスペースを整理・収納していく」ことが軌道に乗れば、あとはルーティーン作業になります。ですから、最初が肝心ですね。

新学期を迎え、気持ちもあらたに、取り組んでみてください。

【取材協力】小宮真理
整理収納アドバイザー1級、2級認定講師、二級建築士、整理収納コーチ。ゼネコン勤務、専業主婦を経て整理収納サービス業を開始。

これまで、延べ200軒の整理収納サービスを行い、セミナーの受講生じゃ6,000人にのぼる。セミナー実績はパナソニック、住友不動産、野村不動産、ミサワホーム、大和ハウス、パナホーム、LIXIL、多摩信用金庫、無印良品、東洋学園大学、三鷹市、中央区など300件以上。

一男一女の子育て経験を生かし、円満家庭が手に入る片付けを提案する。
公式ブログ『“整理収納士”小宮真理が快適空間を設計します』