スーパー糖質制限=糖質のみ1食20g以内に

今回紹介するのは、「スーパー糖質制限」です。糖質制限による糖尿病治療の第一人者である、江部康二医師が確立した考え方で、糖質の摂取量を、1日あたり60g以内に抑える方法です。

簡単に言えば、糖質摂取量のみ、1食あたり20gを越えないように気をつければいいだけ。いわゆる “主食” とされる米やパンや麺類さえ食べなければ、特に神経を尖らせずとも、簡単に達成できます。

インスリン分泌を抑えるのが目的なので、その他、タンパク質、脂質、野菜などは、常識の範囲内であれば、自由に食べて大丈夫です。

※脳の活動に必要な糖質を摂取しなくて大丈夫なのか?という疑問について。タンパク質と脂質さえしっかり摂取していれば、「糖新生」と呼ばれる身体機能が働いて、必要量を作りだしてくれるため、まったく問題ありません

私が5kg減したときは、大半が夜のみ制限する「プチ糖質制限」でした。「スーパー糖質制限」を実践できれば、(BMIで見て太っていて、男性であればなおさら)1週間に1kg減はかたいところです。

とはいえ、世の中は炭水化物に溢れていて、慣れないと実践に苦労するのも事実。そこで、朝と夜は自炊、昼は外食という会社員を例にとって、どのような食事サイクルにすればいいのか、具体的に紹介したいと思います。

 

1. 朝食は無理して食べなくてもいい

朝食のスタンダードは、パンやシリアル、和食であればご飯に味噌汁でしょう。炭水化物を主食にせず、これらを食べないとすると、いったい何を食べればいいのか?と感じる方は、少なくないはずです。

第一に考えるべきは、本当に朝食を食べなくてはいけないのか? あるいは、お腹いっぱい食べなくてはいけないのか? という点です。

よく、「朝食を抜くと頭が働かない」という言い方をするケースがありますが、糖新生さえきちんと働いていれば、脳は必要十分な糖分を得られ、きちんと動いてくれます。

ただ、日常的に炭水化物(糖質)を主食にしていて、糖分を外から得ることに体が慣れきっていると、急に糖質が入ってこなくなったときに、うまく糖新生が働いてくれずに、低血糖になってしまう可能性があります。

糖質を主食にしているのは、さながら “燃費の悪い車” のようなもの。頻繁に給油しなければ、すぐにガス欠を起こしてしまうというわけですね。

そもそも、江戸時代より昔、日本人は一日二食の食生活だったそうです。もし、無理して食べている感覚があれば、食べない(あるいは量を減らしてみる)のも一つの手段です。