東方神起 6.22京セラドーム大阪
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ユンホの韓国語講座で笑った後、後半のスタートはまず、チャンミンのソロ・ステージから。メインステージ中央でスツールにかけたチャンミンは目を閉じ、バラード曲『Over』を熱唱、悲しい色をたたえた伸びやかな歌声を会場いっぱいに響かせ涙を誘った。

そして、この切ない空気で満たされた会場をガラリと変えたユンホ。コミカルな要素を取り入れた80年代風のロック『Shout Out』で会場を煽る。ユンホの掛け声に合わせ、「Shout Out!」と、会場も拳をつき上げ声をそろえる。サングラスをチラリとずらし、いたずらっぽく笑うユンホに、会場から黄色い悲鳴が上がった。

ここからは、とびきり“魅せる”ステージへ。20代半ばを過ぎたふたり。ミュージカルをイメージした演出が光った『SURI SURI [Spellbound]』と『Something』では、オトナの男だからこそ表現できる世界観と東方神起の新たな魅力、そして新境地をたっぷり見せつけてくれた。

「スリスリ マスリ ススリ サバ」というイントロが聞こえ、ふたりはカジノのカードゲームのテーブルに掛けて登場。トランプを投げる様さえ優美だ。会場は熱狂に沸き、誰もが“魔法にかかったように”ステージから目が離せない。ブラスサウンドのソウルミュージックに合わせ、目の覚めるようなキレのあるダンスを披露しながら、流れるような優雅なパフォーマンスで観客を惹きこむ。大胆にして繊細。重厚感あふれるステージは目にも鮮やかだ。

そして、カジノを舞台にした小芝居も披露し、無声映画さながらの大げさでコミカルな演技で爆笑をさらう。チャンミンはスパイダーマンのお面を着け、糸を出すポーズをきめる小ネタまで仕込んでいた。この芝居から自然に『Something』へと流れ期待感を高める。ロープを巧みに使ったハイレベルなパフォーマンスは圧巻の一言だ。絵をめくるようにクルクルと場面転換しながら、ロープを弦に見立てたり、ムチに見立てたり、はたまたマイクに、と斬新極まりない。(そんな中に、スパイダーマンのポーズをフリに入れ込む遊び心もチャンミンは忘れなかった)

両曲ともに男性だけでなく女性ダンサーが絡むことで、より一層オトナの男の色気が引き立つ。超高度なダンスは最後のキメポーズまで完璧で、会場からは終始感嘆の声がもれ聞こえていた。カジノは、ゲストをとびきり楽しませる時間を演出する場所。このステージはまさにそれだ。