東方神起 6.22京セラドーム大阪拡大画像表示

そして、6月11日に発売した新曲『Sweat』へ。汗がまとわりつくような熱い夜のねっとりした空気が生む情熱的なムードと欲情を思わせる艶っぽいナンバーで会場を真夏の夜へと誘うと、今度はトロッコに乗ってライブの定番となった『OCEAN ~ Somebody To Love』のメドレーで太陽の下へと導くふたり。

トロッコの上でユンホとチャンミンは愛嬌たっぷりの表情やポーズを客席に、カメラに向けながら、「もっともっと」と煽る。ペンライトやタオルを振り回し会場が一体となって訪れる高揚感。最高の時間を分かち合う光景は、なにものにも変えがたい幸福感に満ちていた。

“幸せな時間は 本当だ あっという間”。最後は『Good-bye for Now』で、「皆さんと一緒に歌いたい曲です。歌いましょう」(チャンミン)といい、会場中が合唱。しばしのお別れと唄い、「思いっきり 手を振りましょう」と明るく手を振る。しんみりしがちな“お別れ”を明るいレゲエ調で前向きなものへと昇華する。

歌詞の「Pa-Lu-Pa-Pan...」の部分をユンホとチャンミンをお手本に真似るコール&レスポンスでは、“セクシーバージョン”で大盛り上がり。超難解なメロディラインでファンを置いてけぼりにしたチャンミン先生の“チャンミンバージョン”には、会場も大笑いだ。ラストの、ユンホのビートボックスでは暴走するユンホをチャンミンは放置。「何でとめなかったの?」というユンホに、「最後だから好きなようにやってみたいかと思って」とチャンミン。どこまでも楽しませてくれるふたりだ。

幸福な笑顔があふれる会場を見渡しながら、チャンミンは少女時代のライブで見た光景について「ファンの顔を見たら、とても幸せそうな顔をしていて(アーティストから)力をもらっているように見えたんです」と振り返る。そして、「『東方神起のライブが力になっています』って言われるけど、いつもライブ中は精一杯。今日は最終日だから、一人ひとりの顔をちゃんと見てみたんです。少女時代の会場で見た幸せな顔を、皆さんもしていた気がします。ここで僕たちの歌とダンスで力をもらって帰るんだなと思ったら逆に、皆さんの力になれるアーティストになれて、ひとりの人間としてめちゃくちゃ幸せを感じました」と、ストレートに語るチャンミンに大きな拍手が送られた。

「さっきグッときて泣きそうになった」というユンホは、「最後の曲を歌うとき、『東方神起はなんでこんなに愛されてるの?』って思ったんです。ふたりは外国人だし、日本語もそこまでうまくないのに。でも、(ファンと)見えないお互いの気持ちがちゃんと繋がっているからじゃないかと思って」としみじみ。そして、「本当に東方神起のメンバーになってよかった。みんなが好きだから、ただ歌うことで幸せになれるのが一番。東方神起の“最後”と“最高”のメンバーは皆さん。皆さんは東方神起の宝ものです! 今日は、めっちゃ幸せでした!」と絶叫すると、会場は拍手と大歓声に包まれ、「We are」「T」のコールで締めくくった。

エンドロールをかき消すほどの“東方神起コール”。ダブルアンコールの声に導かれ登場したふたりは、ステージの隅々で頭を下げてファンに感謝を示す。言葉はなくとも気持ちは伝わるもの。大きな大きな"東方神起コール"の中、互いの手をしっかり繋いで深々と一礼するとステージを後に。ユンホのサムズアップがステージ奥に消え、全26曲約3時間半以上のライブ、そして全ツアーの幕を閉じた。