IFFJ2015公開作紹介!これとこれ、見比べてみませんか?

では最後に、IFFJ2015で公開される作品をずらーっとご紹介。すでにご覧になった方もいらっしゃると思いますので、少し違った角度で見ていきましょう。

せっかくの映画祭、一本ずつの鑑賞もイイですが、あの作品とこの作品、比較しながら鑑賞してみては?というご提案です。

「ヨイショ!君と走る日」と「銃弾の饗宴 -ラームとリーラ-」

現代日本に生きる我々にとってもリアルに感じられる愛を描いた「ヨイショ!君と走る日」と対照的なのが、ロミオとジュリエットを下敷きに、極彩色のマサラムービーに仕立てたのが「銃弾の饗宴 ラームとリーラー」。去年のIFFJで公開予定が急きょ変更ということもあって、インド映画ファンの期待は最高潮。

「ラームとリーラ」は主役のランヴィール・シンとディーピカ・パードゥコーンのゴージャスなカップルは私生活でもパートナー同士。これぞまさしくボリウッド!という要素てんこ盛りで、まるで絵巻物の中の恋物語のようです。

抑えた色彩で90年代インド地方都市の不完全なカップルを描いた「ヨイショ!」と見比べることで、インド映画における恋愛観の奥深さが見えてくるかも?

「復讐の町」と「野獣一匹」

本でも公開されたダンスムービー「スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え!No.1!!」。この作品の主演が、「復讐の町」のヴァルン・ダワン、そして「野獣一匹」のシド・マルホートラの二人でした。「野獣一匹」も「復讐の町」も、愛するものを奪われた男の復讐譚では共通です。

ただ、既にご覧になっている方の感想をtwitterなどで見てみると、二つのストーリーは展開もテイストもかなり違うようです。“イケメン俳優”の枠を飛び出し、それぞれの復讐する男像を作り上げる二人の若手俳優。「スチューデント…」ファンならずとも、「復讐の町」と「野獣一匹」を見比べてはいかがでしょうか。

「バン・バン!」と「BABY」

「バン・バン!」はハリウッド映画「ナイト&デイ」の公式リメイク作品。主役は“神が授けた指を持つ男”リティック・ローシャンと、「チェイス!」や「タイガー 伝説のスパイ」など大作の常連カトリーナ・カイフというこちらも超豪華な配役。キラキラの極上アクションでスカッとしたいならこの作品でしょうか?

一方の「BABY」もアクション作品ながらも、こちらはかなりゴリゴリのハードテイスト。剛柔流空手の黒帯という凄腕俳優、アクシャイ・クマールは、インド映画界でも最強クラスの呼び声も高いよう。「バン・バン!」と「BABY」を見比べれば、インド映画はアクション表現も奥深いことがわかるかも。