“ダークサイド”だからこそ見えるものもある

――  スター・ウォーズのキャラクターで一番思い入れがあるのは誰ですか?

あまり特別な思い入れのあるキャラクターというのはいません。シリーズとしてはやはり最初のトリロジーであるⅣ・Ⅴ・Ⅵが好きですが。強いて言うなら、ハン・ソロに一番インパクトがありました。映画を見る多くの人は「ルーク・スカイウォーカーになりたい」と言い、「ハン・ソロになりたい」という人はなかなかいない。

ルークは、若くて、これからのヒーローという感じですね。対してハン・ソロは、もともとスピリットとしても悪い人。だけどユーモアもあって、お父さんみたいなイメージです。女の人のために頑張る、男らしい人ですね。

チューバッカとコンビを組んでいますが、もともとの話ではチューバッカの方がリーダーになる予定だったそうです。だけど喋れないキャラクターはリーダーとして使い辛いので、結局は立場が逆転しました。そこも面白いなぁと。

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―― 来場される方には、どんな気持ちで作品を見てもらいたいですか?

他人の気持ちをコントロールすることはできません。見る人に任せます。私はただ扉を開くだけです。その私が開いた扉の裏に私がいろいろセッティングした世界を見ていただければ。「本当の世界」というものは存在しません。

誰の目にも世界は違った風に映っている。世界について考えた時点で、「本当の世界」というものは無くなってしまいます。「本当の世界とは、バカな人のためだけにある」という有名な言葉がある。頭を使わないといけない。一度、世界を「ダークサイド」にしてしまいましょう。闇の中を通らないと、光はわからない。ニーチェの名言にもあるように、「夜もまた一つの太陽」なのです。

―― 最後に、日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

とにかく皆さん、来てください。そして何度でも足を運んで、楽しんでください。今日来てくださった方の中にも、「また来ます」と言ってくださった方がいました。次に来場されるときは、また別の新しい作品も見ていただければと思います。

また、私は日本の3DCGアーティストとコラボレーションすることにも興味があります。ただしアニメーションではなく、リアルな映像のクリエイター限定で。それから、英語ができないとダメです。