子どもを「介護道具」として出産する親も?

そんななか、衝撃的なコメントがもられました。

はじめから子どもを「介護道具」として考えているとしか思えない母親は、実在するようです。

「 知人が、老後の面倒をみさせる為に人工受精で子どもをつくった」といった衝撃的な話や、「産むべきなのは娘、娘がいるのでいいわね~と言われた」という話。

自分の介護は他人に任せられないから、“介護要員”として子どもをつくる。男の子よりも気が利く女の子を何人か、人手は多いほうが助かるということでしょうか。

少しでも多く老後の安心材料がほしい。それを子どもに求める。

しかし、皮肉にもそれが少子化の加速を少なからず食い止めているのかもしれません。

実際の介護は、わが子頼りになっているという現実

では、実際に100%自力で老後に起こるすべてを解決することは可能なのでしょうか。

れのれのさんの漫画に対するコメントには、介護職に就いているという人から「違和感を覚えます」といった指摘もあり、自分の意志だけでは超えられない壁に気づかされます。

その理由は、現状日本の社会システムは実子らが面倒を見る前提でできているから。
現在の日本の介護の前提を知っている人は、どれだけいるでしょうか。

また、「血縁でないと書けない手続き上の書類もある」ことや、「配偶者も自分と同じように年を取り、判断能力が低下する。だから選択肢は多いほうがいい」といった、リアリティあふれる意見もありました。

もしかすると、実際に介護に携わった経験の少ない私たち世代は、理想だけで将来を語っているのかもしれません。

また、「自分の老後は自分で」に異論を唱える人もいます。
「もっと子どもに頼ってもいい」「何のための家族か」との声も寄せられていました。

子どものために、よかれと思って自分たちで解決しようとすることが、逆に子どもを傷つけてしまうこともあるかもしれません。

決して、子どもは老後のために産むわけではない。でも、頼りたいときに頼れる存在がいてくれるのは、それが実の子どもであれば、これ以上の安心はありませんよね。

老後や介護については、子どもの意志を確認する意味でも、いつかきちんと話し合ったほうがよさそうです。