「もう受験まで時間がないのに、うちの子、成績が伸び悩んでる……」なんて悩みを抱えているママは少なくないはず。

でもその成績低迷の原因、もしかしたらママが作ってしまっているかもしれません。

今回は、受験Lab代表で『たった5分の「前準備」で子どもの学力はぐんぐん伸びる!」の著者である、州崎真弘さんに、なぜ子どもの学力が伸び悩んでしまうのか? その原因や親がすべきことについてインタビュー。

現役の算数講師として多くの子どもたちの中学受験を指導し、塾の子どもたちからの支持率もトップクラス、歯に衣着せぬ発言で子どもたちを導く州崎さんが語る、伸び悩む受験生への親の関わり方とは?

成績が伸び悩んでしまう子は表情でわかる

――算数講師として、中学受験を控える子どもたちを指導する州崎さんから見て、成績が伸び悩んでしまう子には特徴がありますか?

州崎真弘さん(以下、州崎)「例外はいる、さらに成績が伸び悩んでしまう子の数ある特徴の中の一つである、ということを前置きしつつ…成績の伸び悩んでしまう子というのはまず暗い!

例えば、僕は授業の合間に大人でも笑ってしまうような渾身の面白い雑談を挟んだりするんですよ(笑)

大体の子どもは大笑いして、隣の教室の子までなんとなく雰囲気を察して笑ったりしているんですが、成績の伸び悩んでいる子、行き詰まっている子というのは、そういった時でも表情がピクリともしないんですよ。」

――そういった表情の暗い子が伸び悩んでしまう理由は何なのでしょうか?

州崎「何のために中学受験するのか?という目的を"自分自身で"持っておらず、親に"やらされてる感"が強いんですよね。

例えば、子どもたちに『目標は何なんや?』と聞くと、伸びる子というのはきちんと"自分自身で"目標を持っています。

そのため、『将来◯◯になりたい!』『偉くなって金儲けしたい!』といった子どもらしい自由な答えが返ってくるのですが、伸び悩んでしまう子の大体は『◯◯中学に合格したい』という返答をするのがやっとなんですよ。

なぜそのような返答になってしまうかというと、その目標や目的が誰かに与えられたものだからなのです。

『合格したらその後どうするんや?』とちょっと突っ込んで聞くと、その先を"自分自身で"考えられていないから、すぐに押し黙ってしまう。

受験する中学にしても何にしても、今まですべて親が決めちゃっているので、何をしていいのかわからないんですよ。自主性がなく、与えられたことをするだけなので、目的がないんです。

そういう子は"やらされている"ことがやはりしんどいですし、子どもらしい自由さが奪われているから、結果表情も暗くなっちゃう。

そういう子は、"勉強する"ということが自分の目的のためではなく、結局親に対するポーズでしかなくて、実は机にすわっているだけで話を聞いていない、実際に手を動かしていない、ということが多くて、結果、成績が伸び悩んでしまうという事態を招いてしまいます。」