子どもに音楽の素養を身につけさせたいと思う親は多いもの。最近では赤ちゃんの時期から始められるリトミック教室などもとても人気です。

しかし、作・編曲家であり、幼児から大人まで多くの生徒の指導を行っている鈴木豊乃先生は、「音楽の”素地”は家庭で作ることができる」といいます。音楽のあふれる環境で育った子どもは、本格的に音楽の勉強を始めたときの吸収力がまったく違うというのです。

そのために有効なのが、家庭でできる「音楽あそび」。今回は鈴木先生の著書『簡単! 楽しい! おうちでできる音楽&リズムあそび』の内容をご紹介。鈴木先生にアドバイスも伺いました。

0歳児は、パパやママの歌声が最良の音楽

まずは本書の中から、家庭でできる「音楽あそび」をご紹介します。毎日の遊びに音楽を取り入れることで、自然と音楽的な感覚やリズム感などが育っていくといいます。親子で触れ合いながら楽しみましょう。

0歳児の音楽あそびのポイントは、とにかくたくさん声をかけること。この時期に聴かせる最良の音楽はパパやママの歌声だといいます。「音痴だと赤ちゃんに悪影響があるのでは?」という心配は不要。赤ちゃんは聞きなれた声が一番リラックスできるのです。ポイントは以下の2つです。

    • テンポはゆっくり。話すときの声よりも少し低めに
    • 「ららら」「るるる」などのハミングでOK

お座りができるようになったら、「手遊び歌」を取り入れてみましょう。例えばおなじみの「いとまきのうた」なら、「トントントン」の部分で赤ちゃんやママの体(ひざや肩)を軽くたたいたり、空箱などを使って音を出したりすると親子で楽しむことができます。