日本たばこ産業(JT)は、4月22日に「加熱式たばこに関する科学的な調査結果」に関するオンライン会見を開催した。加熱式たばこと紙巻たばこを比較した際の「体内に取り込まれる健康懸念物質量(曝露量)」についての最新研究を発表した。
加熱式たばこの健康への影響については、同カテゴリの登場からセールスポイントの一つだが、その科学的根拠については長期間の調査が必要だ。JTはこれまでも定期的に研究成果を報告。具体的な数値を示してきた。
人への研究影響を評価するアプローチは段階的で、「たばこベイパー中の成分量調査」「人への曝露量調査」「人への生体影響調査」「長期的調査」の順で行っている。今回の会見で発表されたのは、2段階目の「人への曝露量調査」についての研究結果だ。
調査は21歳以上65歳未満の紙巻きたばこを喫煙する男女90人を15人ずつの6グループに分けて行われた。事前に全ての参加者が2日間に渡って紙巻きたばこを喫煙、その後、5日間に渡ってグループごとに異なる方法で喫煙もしくは禁煙した場合のたばこ煙に含まれる特定成分の曝露量を調査した。
調査の結果、明らかになったのは、紙巻たばこから「プルーム・テック・プラス」「プルーム・エス・2.0」を含む4種の加熱式たばこに切り替えたグループでは、測定した健康懸念物質の多くで、曝露量が禁煙したグループと同様のレベルまで低減したということだ。また、紙巻たばこを継続したグループと比較すると、測定した健康懸念物質の多くで曝露量が顕著に減少していた。
今回の調査だけでイコール、加熱式たばこが健康リスクが少ないと結論づけることはできないが、リスク低減製品であることの重要な根拠と捉えることはできるだろう。JTでは、今後も長期的にリスク低減製品の開発や評価研究を継続するとしている。