『攻殻機動隊』はホントに大好きで、何時か未来でバトーさんと出逢うと信じてます(笑)。でもアニメに関しては、普通にいろいろ観てましたよ。『NARUTO-ナルト-』や『鋼の錬金術師』とか。あと戦う女の子物が好きで、『カードキャプターさくら』とか『美少女戦士セーラームーン』『ギャラクシーエンジェル』が好きだったし、『デ・ジ・キャラット』にもすごくハマッていたように、ジャンルとか関係なく、好きになった作品にはどっぷりハマッてくという感じでした。
――もしや、一度ハマッてしまうと、かなーり深く探求していくタイプ?
そうなんです。1回ハマると、いろんなことを忘れて、そればかりになっちゃいます。
――これまで熱中したものには、どんなものがありました?
お洋服は昔からずっと好きです。ただ、流行りとかを追いかけてるわけではなく、ちょっと昔のレトロなものとかですね。今回の『神様はじめました』のジャケットの写真も、大正時代の終わりから昭和初期のイメージ。とくに中原淳一や竹久夢二の描く、そういうレトロな少女文化っていうのに昔からすごく惹かれてて。今でも、それは好きですね。
――確かにハナエさんには、そういうレトロ美少女カルチャーが似合う印象を覚えますけど。でも、何故にそこまで惹かれるのですか?
清く正しく美しい…すごく可愛くて儚いけど、凛とした女の子像が好きで。中原淳一先生の絵とかが、まさにそうなんですけど。中原先生は、すごく可憐なんだけど芯が強いというか、そういう生き方をしてゆく女の子の姿を絵を通して示していて。その可愛さの中にある力強さに、すごい憧れを持っています。
――ハナエさん自身も、凛とした面を持ってますね
そうなりたいです。がんばります(笑)。
――可憐なんだけど芯の強い女性って、今もいるとは思うけど、やはり少ない印象を覚えます。だからこそ惹かれる面もあったりしますか?
わたしは中原先生が刊行していた「ソレイユ」という少女雑誌が好きで。そこにはファッションだけではなくて、女性のライフスタイルというか、生き方が記されているんです。「どうすれば、貧しくても性格を美しくしていけるか?」など、ちょっとしたマナーから気遣いまでを少女たちに教えていた。その「心の豊かさ」を教えてゆく方針が、今の時代の雑誌にはないなと思って、そこへ新しさを感じて惹かれました。
――そういう"心の清貧な少女像"って、ハナエさんにすごく似合うよね。
そういうのが好きなので、そう言っていただけると嬉しいです。
現実的な縛りから開放されたことはすごく大きなことでした。
――『神様はじめました』のMusic Videoにも、昭和レトロな雰囲気活かした姿を映し出しています。撮っているときは、その世界観へどっぷり心浸ってた感じでした?
今回の映像は川越でロケ撮影をしたんですけど。本当に(昭和初期頃の)女学生の気分になって撮っていたように、すごく楽しかったです。
――ジャケット写真やMusic Videoなど、みずからを映し出す姿にも、かなーり強いこだわりの姿勢を魅せてますね。
サウンド面もアートワークも、割とわたしの表現したいことを好きなようにやらせてもらってます。
――それだけ、自分の中に明確なヴィジョンがあるということだ。
そうですね。1stシングルの『羽根』や2ndシングル『BLACK BERRY』に映っている衣装も私服だったりするし。『BLACK BERRY』のジャケット写真ではたくさんのBERRY を使ったり。今回の『神様はじめました』でも、「番傘と狐のお面を使いたい」と、いろいろわがままを言って、それを叶えてもらってます。
――みずからの妄想が具現化してくって、とても楽しいことですよね?