液晶テレビの機種別ランキングでは、32インチ(以下、インチを"と表記)や24"の小型機種が上位にきている。メーカーと画面サイズごとに液晶テレビの構成比を、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で細分化してみていく。

2022年1月24日-1月30日の7日間における、液晶テレビの機種別ランキングの上位10機種中、32"が半数の5機種、24"が3機種、42"が2機種を占めた。液晶テレビ全体では大型化が進行しており、40型台がおよそ3割を占め、ボリュームゾーンとなっているにも関わらず、機種別では小型の製品が上位にきているという現象が起きている。そこでメーカーと画面サイズを掛け合わせ、構成比を算出しどのようになっているか探ってみる。

メーカー別のトップシェアはTVS REGZの23.0%。以下、シャープ(20.3%)、Hisense(15.1%)、パナソニック(12.8%)、ソニー(12.1%)、TCL Corporation(以下TCLと表記、7.3%)と続き、上位6社で市場の9割を占める。また、この上位6社が展開する画面サイズごとの構成比を算出してみると、32"が22.8%と最も高く、次いで43"と50"の12.4%、24"の10.4%という順になる。

メーカーと画面サイズを掛け合わせると、メーカーでトップだったTVS REGZAでは、32"が5.7%、24"が4.5%と小型製品の構成比は10%を超える。他に構成比が高かったのは、シャープの42"(5.1%)と32"(3.7%)、Hisenseの32"(3.7%)、TCLの32"(4.6%)と、上位6社のうち4社において32"の構成比が高かいことが明らかになった。

上記の結果より、液晶テレビ市場全体では大型化が進んでいるものの、消費者はさほど大画面を望んでいないという結果を反映しているのではないだろうか。32"や24"といった小型の製品数が減り、選択肢が少なくなったため需要が集中。結果として、小型製品が機種別ランキングの上位を占めていることにつながっている。

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

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