新生活スタートに必要な家電の購入だが、家電購入費は新生活に必要な費用のなかでも大きな割合を占めるため、できるだけ安く済ませたいという人も多いだろう。家電購入費用を抑えるにはコツがあるので、しっかりと把握した上で家電と購入先を選んでほしい。
一人暮らしでは10万円以上が約半数
アイリスプラザが2018年におこなった調査によると、一人暮らしを始める前に家電を買いそろえるために使った金額は10万円以上という人が49%にのぼった。5万円から10万円未満という人も23%おり、5万円未満という人は16%しかいない。やはり一人暮らしであっても家電の購入には多額の費用が必要になるようだ。
新婚では平均約40万円
一方、新婚家庭についてはリクルートマーケティングパートナーズが2020年におこなった調査 によると、家電の平均購入額は37.8万円だったという。インテリア・家具・家電製品を含めた金額は59.0万円で、半分以上が家電に使われている計算だ。新婚生活は何かとお金がかかるが、家電にかかる費用の割合が高いことが浮き彫りになった結果といえる。
必要/不要な家電を見極める
家電の要/不要を見極めることで無駄な出費を抑えることができる。たとえばテレビをあまり見ないのであればスマホやタブレット、パソコンのみで十分。あまり自炊しないなら炊飯器ではなく土鍋でも良いだろう。世の中でいわれる「新生活に必要な家電」に踊らされることなく、本当に必要なのか1つ1つ精査することで不要な家電を見つけ、購入費用を抑えられるかもしれない。
まとめ買いなら実店舗の方が安いことも
最近はネットショッピングが普及し、自宅にいながら注文できるため利用している人も多いだろう。単品で買う場合はネットショッピングの方が安いことも多いが、まとめ買いする場合は実店舗の方が安くなることがあることを覚えておきたい。
まとめ買いすることで、ネットショップではできないことが多い価格交渉が成功しやすくなるため、多数の家電を購入する新生活準備では実店舗の方が安く買えることもあり得る。複数の店舗で見積もりを取り、それを元にさらに値引き交渉するのも効果的だ。
ネットオークションやネットフリマを活用
ヤフオクやメルカリといったネットオークション、ネットフリマを活用することで家電を安く購入することができる。ほとんどが中古品だが、新品で買ったり中古品を店舗で買ったりするよりも安く買えることが多い。
ただ、商品の状態はまちまちであり、しっかりと見極めることが求められる。また、取引をめぐって出品者とトラブルになる可能性もないとはいえない。必ずしも希望価格で落札できるとは限らないため、新生活準備に間に合わないリスクもあるだろう。
家電レンタルサービスを利用
学生や入社時の一時的な研修、単身赴任などですぐに引っ越すことがわかっている新生活なら家電レンタルを利用すると良いだろう。再び引っ越す際に移動させる荷物が減り、荷造りが楽になる。また、新生活を始める際に発生する大きな出費を抑えられるのもメリットだ。一般的にレンタル期間が長くなると購入費用の方が安くなるため、長く住むなら購入の方が得になる。レンタル対象となっている家電は限られており、必ずしも使いたい製品が借りられるとは限らないことにも注意しよう。
購入時にもらえるポイントの種類で選ぶ
最近は家電購入時にポイントをもらえることが多いが、ポイントの額だけでなくどのポイントがもらえるかについてもチェックしよう。大量のポイントをもらったとしても使うあてがないと期限が切れて失効してしまうかもしれない。
ただ、さまざまな店で広く使えるポイントよりも店舗独自ポイントの方が還元率が高いことが多いのも事実だ。最近は家電量販店であってもポイントを共通で使えるネットショップを持ち、家電以外に食料品などを販売していることがあるため、店舗独自ポイントであってもさまざまな用途に利用できることが多い。
新生活スタートに舞い上がって買いすぎないよう注意
新生活に胸膨らませている時期は気分が上がり、ついつい高いものを買ってしまったり買いすぎてしまったりすることがある。しかしながら、新生活は始まる前よりも始まってからが重要であり、高額になりがちな家電の購入は慎重におこなってほしい。
一方で新生活準備はお金とともに時間が貴重でもあるので、ある程度の思い切りも必要だ。迷ったときは安い家電を買い、グレードアップする楽しみを後に残すのも良いかもしれない。(ライター・ハウザー)