JR東日本グループの共通ポイントサービス「JRE POINT」のウェブサイト・アプリは8月29日にリニューアルを行い、スマートフォン(スマホ)2台持ちユーザーや、「マイナポイント第2弾」で獲得できるポイントの有効活用を想定した機能強化を行う。何が便利になるのか。リニューアルのポイントを説明しよう。
画面デザインを刷新 機能も大幅強化
より見つけやすく、シンプルに画面デザインを見直しするほか、JRE POINTアプリで、ポイント獲得履歴などの重要な情報にアクセスする際の認証方式を「第2パスワード」から「生体認証」に変更し、使い勝手を高める。なお、生体認証を設定するまでは引き続き、第2パスワードの入力が必要。
さらに、リニューアル後はこれまで1アカウントにつき一つしか登録できなかった「モバイルSuica」が複数登録可能となり、1アカウントにモバイルSuica/Suicaあわせて最大20枚登録できるようになる。
これまでスマホ2台持ちでそれぞれモバイルSuica設定していた場合、JRE POINTの仕様上の制限のため、1台は鉄道利用や買い物によるポイント獲得を諦めるか、モバイルSuicaごとに異なるJRE POINTのアカウントを登録するしかなかったので、面倒な会員登録手続きやポイント獲得ロスが解消されるありがたい仕様変更だ。
また、従来はビューカード会員同士に限定していた、同一住所・同姓の家族間のポイント移行サービスの対象を拡大し、家族の1人がビューカード会員なら移行可能にする。つまり、リニューアル後は、マイナポイント第2弾として家族がそれぞれ獲得した最大2万円相当のJRE POINTをビューカードを保有する一人にまとめてポイント数の多い商品への交換や、「えきねっと」「JRE MALLふるさと納税」の支払いなどに使える。
リニューアル後のJRE POINTアプリの動作条件はiOS 14.x 以上、Android 8.x 以上。JR東日本では、リニューアルに伴うシステムメンテナンスを実施し、8月28日22時~29日9時30分頃までサービスを停止する。このサービス停止期間は駅ビルでのポイント利用もできなくなる。一方、利用に応じたポイントは後日付与する。
関西エリアの交通系IC「ICOCA」のモバイルサービス「モバイルICOCA(仮称)」は、JR西日本の決算資料によると、当初の案内通り、2023年春にサービス開始予定。モバイルICOCAが、モバイルSuicaと同じポイント付与の仕組みになるとは限らないが、モバイル(スマートフォン)とカード、モバイルとモバイルなど、自由な組み合わせで利用シーンに応じた使い分けが可能になると、JRE POINTやICOCAポイントは、いま以上にためる価値のあるポイントになるだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)