GoogleのChromecastとアップルのApple TVを合わせたストリーミングデバイスは、2020年のコロナ禍で在宅時間の増加に伴い販売数が大幅に増加した。翌21年は反動減で厳しい状況に陥ったが、22年11月に入り前年を上回る動きをみせた。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で20年1月第1週から22年12月第1週までの販売推移をみていく。

ストリーミングデバイス市場は、20年のコロナ禍により、家で過ごす時間が増えたことで、市場規模が一気に拡大した。20年1月第1週('19/12/30-'20/1/5)の販売数を「100.0」として指数を算出したところ、同年3月第1週から販売数は右肩上がりで推移、4月第3週には251.7とピークに達した。以後じわじわと減少していくものの、21年の1月第1週まで高い水準を保った。

需要を先食いした形となり、21年1月第1週以降は基点を下回る水準で推移している。そうした状況の中、22年10月20日にABEMAがW杯カタール大会の全64試合無料生中継を発表、少し遅れて11月第2週に販売指数は前年を上回った。しかし、前年を上回った要因はW杯ではなく、第3世代のApple TV発売であることがデータから判明した。

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

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