例年、内蔵SSD市場における1GBあたりの単価(GB単価)は、年末を底に年初から上昇に転ずる。しかし、GB単価は2023年に入っても今のところ上昇の兆しがみられず続落していることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で明らかとなった。
現在、内蔵SSDの平均容量は、1TBに達しそうな勢いで推移している。こうした大容量化を背景にGB単価はじりじり下落している。例年、年末に最安値をつけた後、年始から上昇に転ずるという周期的な変動を繰り返している。しかし、23年に入って2か月(8週)経過しているが、今のところ上昇する気配がみられない。これは、世界的にPCやスマートフォンの需要が弱くなったことで、機器に組み込まれるメモリチップの供給が過多になったことで、内蔵SSDの価格下落に影響を与えていると考えられる。
メモリチップメーカーは生産調整を行なっており、今後内蔵SSDのGB単価も上昇に向かうと考えられる。しかし、世界的に物価高の影響によって、PCやスマートフォンの販売回復が鈍る可能性も高く、上昇に転ずるのは少し時間がかかりそうだ。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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