謎だらけのシベリア。その語源は?
一説によると明治末から大正初期に東京のパン屋さんが作ったのが、シベリアのはじまりだというのだが、確認できる資料は残っていないそうだ。
誕生した時期も考案者も不明という、まさに謎だらけのシベリア。となると、にわかにキニナルのは「シベリア」の語源だがこれも諸説がありはっきりしない。本当に謎だらけである。
語源として有名なのは以下の三つだ。
(1)シベリア鉄道説
ようかん部分が、大雪原を走るシベリア鉄道に見えることから。
(2)地層説
カステラと羊羹がシベリアのツンドラ(永久凍土)の地層に見えることから。
(3)オーバー説
シベリアは極寒の地。そこで羊羹に暖かくカステラのオーバーを着せたイメージから。
これ以外にも「日露戦争に従軍した菓子職人が考案した」「小樽の町で亡命ロシア人が経営していた『シベリア』という喫茶店で売られていた」、さらには「ロシア革命で、神戸に亡命した美しい貴族の姫君が、恋人の亡骸が埋まっているシベリアの凍土を想いながら作った」といった悲恋物語的な説もある。
どうやらロシアとは無縁ではないようだが、ロシアはもちろん外国にもシベリアと同じような菓子は存在しない。それどころか関東以外の地方ではほとんど見かけないという。その点では横浜のご当地菓子パンではないが、関東のご当地菓子パンといえるかもしれない。
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