メモリカード市場において、microSDとmicroSDHC、microSDXCを合計したmicroSDカードの販売数量構成比は6割前後を占める。そのmicroSDカードで、1GBあたりの単価(以下、GB単価)はメモリやSSDと同様に下落しており、大容量化の後押しをしていることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で明らかとなった。
microSDカードのGB単価を算出すると、3年前の2020年4月は42.86円だった。約一年間、月を追うごとに下落し、21年6月は25.85円。その後、GB単価の下落は止まり、多少の上下動を繰り返しながら22年10月まで25-30円台を維持。22年10月は28.32円だったが、翌11月は21.58円とひと月で7円近く値を崩し、現在は20円台前半で推移している。
平均容量の動きは、20年4月の56.46GBからじわじわと大容量化が進み21年6月に89.27GBに達した。GB単価が横ばいに転じた22年10月までは80-90GB台で推移。GB単価が大幅に下落した翌11月の平均容量は、一気に大容量化を後押しして105.98GBに達し、現在も100GB超で推移している。
23年に入ってから、DRAM(メモリ)やNAND(特に内蔵SSD)など、他のメモリ製品においてもGB単価が下落しており、それを背景に大容量化が進んでいる。GB単価の下落は、世界的にパソコンやスマートフォンの販売が鈍化したことで、メモリ製品がだぶついていることが要因だ。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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