ピクセラは6月2日、OpenAIが提供するChatGPTを活用した、日本語・英語・中国語・韓国語の音声を相互に翻訳できる翻訳端末の開発が完了したことを発表した。また、ChatGPTを用いた翻訳アプリケーションのBeta版を、先行して6月末からGoogle Playで公開する予定。
アプリは6月末からGoogle Playで「Beta版」公開
新型コロナウイルス感染症に関する規制緩和の結果、今年4月の訪日外国人数は194万9100人(出展:日本政府観光局(JNTO))と200万人に迫る勢いで急速に回復の兆しを見せ、かつての社会情勢に徐々に戻りつつある。こうした社会情勢の下でChatGPTという革新的なAI技術が登場したことから、今後、コミュニケーションの質の向上、文化交流の促進、ビジネスや学術研究の拡大、人権や教育の支援、技術イノベーション、言語と文化遺産の保護、教育水準の向上、緊急時の対応能力の強化、旅行・観光業の推進など、多岐にわたる分野で翻訳ソリューションが重要な役割を果たすものと判断し、新たな翻訳端末を開発した。
同社では、長年にわたるハードウェアとソフトウェアの開発の経験を生かし、ChatGPTの高性能なAIを今後需要が増すと予想される翻訳ソリューション分野で、アクセスしやすいツールとして新端末を提供する。
ChatGPTは、4兆単語という驚異的な量のテキストを学習し、多様な分野の翻訳で高い精度を発揮するだけでなく、くだけた表現でも適切に対応できる。さらに、自然な会話を生成するよう調整されており、従来の機械翻訳システムに比べて、より自然で高品質な翻訳が可能。また、これまでの翻訳エンジンとは異なり、文脈を理解する能力もあるため、より自然な翻訳を実現するべく開発を進めている。
今回開発した翻訳端末では、翻訳対象者の音声をChatGPTに送出し、自然な外国語に翻訳した結果を戻し、文字および音声情報として表示する。