ミラーレス一眼でニコンのシェアがじわじわと増加している。2023年5月のメーカー別販売台数シェアでは12.9%を記録。OMデジタルソリューションズ(旧オリンパス)を逆転し、3位に浮上した。同社のTOP3入りは過去3年で初めて。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかになった。
一眼レフ全盛期はレンズ交換型カメラにおける2大メーカーの一角として、キヤノンとシェアを争っていたニコン。しかし、ミラーレスでは他社に後れを取っていた。20年5月時点のシェアはわずか2.5%。上位モデルから参入した経緯もあり、販売台数は伸び悩んでいた。その後、ミドルからエントリークラスにラインアップを広げたことで、シェアは徐々に上昇。22年2月には初めて10%を突破した。8月以降はパナソニックを常に上回るようになり、4位のポジションを固めた。そして、新型フルサイズ機「Z 8」を投入した23年5月、過去3年で最高の12.9%を記録。OMデジタルソリューションズも上回り、TOP3に入った。10万円台で比較的手ごろな「Z fc」「Z 50」「Z 30」が売れ筋だが、「Z 8」は50万円を超えるハイエンドモデルながら初月は「Z fc」に次ぐ同社2番目の売り上げを記録。シェアを押し上げた。
一方、キヤノンとソニーの首位争いでも久々に逆転劇が起きた。キヤノンは22年11月から2位に甘んじていたが、23年5月にソニーを逆転。7か月ぶりに1位を奪還した。23年3月に発売した新機種「EOS R50」がシェアをけん引。これまでの看板ブランド「EOS Kiss」シリーズを引き継ぐ新たなエントリーモデルとして順調な立ち上がりを見せた。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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