2023年6月3週のノートPC市場で、ASUSがメーカー別販売台数シェア首位に浮上した。シェアは32.2%と過去3年で初めて3割を突破。6月14日発売のポータブルゲーミングPC、ROG Allyが大きく貢献した。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかになった。

23年3月1週から6月2週の間、15%前後のシェアで推移していたASUS。アップルやレノボと3位を争ったり、NECや富士通と首位を争ったりする場面もあった。大きく数字が動いたのは6月3週。ASUSのシェアは32.2%まで急上昇し、過去3年で初めて3割を超えた。6月14日にポータブルゲーミングPC、ROG Allyを発売したためだ。この勢いは猛烈で、6月3週ではASUS全体の販売数の6割以上を占めるほど。まさにロケットスタートだ。

ここ数年の間に登場し始めたポータブルゲーミングPC。高性能ながら手持ちで操作できるサイズまで小型化し、PCゲームのプレーに特化したのが特徴だ。新機軸の製品であり、「Steam Deck」のValve社を筆頭に参入企業はまだ数える程度。ここに、ゲーミングデバイス分野で定評のあるASUSが参入したことは、ユーザーにも大きな期待をもって迎えられている。今後の販売動向によっては、参入メーカーもさらに増えそうだ。ポータブルゲーミングPCが一定の市場を形成できるかに注目だ。

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

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