スマートフォン用の充電器市場において、ワイヤレス充電器の平均単価が約2年半で2千円強上昇していることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で明らかとなった。 アップルは2020年10月のiPhone 12シリーズ発売以降、充電器を同梱しなくなった。他のメーカーもこの流れに追従し、消費者は以前使っていた充電器を使いまわすか、新規で購入することを強いられた。そうした背景に加え、ワイヤレス充電に対応するスマートフォンが増えたこともあり、ワイヤレス充電器市場が徐々に立ち上がり始める。データで調べてみたところ、ワイヤレス充電器の平均単価が大幅に上昇していることが分かった。
20年10月のワイヤレス充電器の平均単価は3.18千円だった。約一年後の21年9月に4千円を超える。しかしこれは一時的な動きで、その後は3千円台後半で推移。23年2月以降、恒常的に4千円台で推移し始めた。この平均単価上昇に大きく関わっているのが、BELKINの「BOOST↑CHARGE PRO 3-in-1 Wireless Charging Stand With MagSafe」だ。同製品の発売は22年6月だが、23年2月から販売数が上昇し始め、同年7月には機種別でブラックが1位、ホワイトが2位となっている。平均単価が1万円を超えており、3位以下の平均単価よりかなり高い。この製品は、iPhoneとApple Watch、AirPodsを同時に充電できることが支持されている要因と言えそうだ。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。