2022年4月以降内蔵SSDの1GBあたりの単価(以下、GB単価)が下落し続けている。そのGB単価の下落がようやく底を打ったことが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で明らかとなった。

例年、内蔵SSDのGB単価は年末年始を底に上昇へと転じ、春過ぎに再び下落し始めるというサイクルで動いていた。しかし、22年末から現在に至るまで、GB単価は下落の一途をたどっていた。詳しくみていくと、22年1月の12.32円から4月の13.96円までGB単価は上昇していた。この動きに伴い、802.30GBから746.18GBまで平均容量は減少する。その後、例年通りGB単価下落フェーズに突入した。22年年末から23年年始にかけてもGB単価が上昇に転じなかったことで、大容量化が進行、6月にはついに1TBを超えた。GB単価は、23年に入ってから月を追うごとに1円近く下落していたが、6月は8.36円、7月は8.31円と下落は鈍化し、底を打ったとみられる。

GB単価下落の背景は、世界的なPCやスマートフォンの需要減で、メモリチップが供給過多に陥ったためだ。各チップメーカーは減産に舵を切ったが、想定以上に在庫が積みあがっていたこともあり、ここまでのGB単価下落に結びついた。

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。