2023年10月12日にPixel 8、Pixel 8 Pro(以下、8/Proと表記)が発売となった。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」を使い、累計販売台数指数をもちいて、6/Proと7/Proと比較した。すると、6/Proよりも出だしは好調だったが、7/Proには及ばなかったことが明らかになった。
Pixel 6/Proシリーズ('21/10/28発売)の発売当日の販売台数を「1.00」として指数を算出。'22/10/13発売の7/Proシリーズ、'23/10/12発売の8/Proシリーズについて、発売5日間の累計販売台数指数で初動を比較した。今年発売の8/Proは、2年前の6/Proを上回る初速となったが、7/Proには及ばない結果となった。6/Pro、7/Proは、auとSoftBankの2キャリアからの発売だったのに対し、今回の8/8Proは前での2キャリアに加え、docomoからも発売となっていることを考えると、手放しでは喜べない結果と言えるだろう。
次に、各シリーズごとのキャリア別販売台数シェアを算出した。まず、6/ProシリーズはSoftBankが67.6%、auが32.4%とSoftBankが圧倒的に高い比率。次の7/Proシリーズでは、auが51.2%に対しSoftBankは48.8%でauが逆転した形だ。今回の8/Proシリーズでは、再びSoftBankが49.1%とほぼ半数を占め、auは32.3%、そしてdocomoは18.6%という結果だった。
今回の8/Proシリーズは大幅に販売価格が上がった。Pixel 8 128GBで税込み11万2900円と10万円を超えてきたことも販売の鈍化につながったと言えそうだ。またGoogleストアにおいて、Googleストアで使用できるクレジットの還元と下取りによる大幅な値引きを実施していることも、家電量販店・ネットショップでの販売を押し下げる要因となっていると考えられる。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。