全国各地で人気沸騰中の謎解きイベント「リアル脱出ゲーム」が2月9日(日)から11日(火)まで、福岡・ヤフオクドームで開催される。「あるドーム球場からの脱出 ―鷹の謎を解け!―」と銘打った、完全新作だ。「リアル脱出ゲーム」を企画、運営するSCRAPの代表・加藤隆生がイベント開催を前に、思いを語った。
「ひょっとしたら、このドーム球場にものすごい大きいステージを持ち込んで、ものすごい照明をセットして、ドカーンとやったほうが盛り上がるのかもしれないんですが、僕はどっちかというと見せるのではなく、お客さんが動くことで場が盛り上がり、グルーヴが起きるイベントにしたかったんです」と語る加藤。会場そのものが大掛かりなので、すでにあるものを生かしたり、ちょっとだけ手を加えたりして、参加者が動くスペースを考えて謎をつくるという。「広告の文字や、そもそもそこにあるものに物語が備わっているんです」という言葉に、リアル脱出ゲームの面白さの秘密がありそうだ。「60分の制限時間の、3割か4割が移動の時間に費やされるので、その時間配分を考えるのもひとつのポイントです」。
毎回、脱出率は10%以下にもかかわらず、新作の謎を求めて挑戦する参加者が後を絶たない。「何度も参加すると、お客さんの謎解き力が上がるし、ひらめきや発想が高まることもありますよね、情報の集め方や、役割分担も上手くなる。もっと具体的に言うと『メモの取り方が上手になる』『着て行く服装や、履いていく靴が変わったり』『意外とかわいい子がいるから、ちょっと髪の毛を切ってから行こう』とか(笑)。お客さん自身の日常が変化、成長するんです」。
参加者をびっくりさせたい、そうきたかと悔しくさせたい、時には「こんなのズルだよ」と怒って帰ってしまうお客さんがいても「そういう回もあります」と言う、そういうことも含めてチャレンジを続けているという。「リアル脱出ゲーム自体、何十本もつくってきて、少し定型化した側面もありますが、できて6年とか、ましてやこんな大きい会場でやるようになって3年ぐらいしかたっていない新しい遊びなんです。自分たちで定義してしまっている『リアル脱出ゲームとはこうあるべきだ』というものをどんどん壊していかないと、せっかく生まれた遊びが広がっていかないと思っています」。
「いい意味で期待を裏切りたい」という気持ちで、「この場所でしかやれないものをつくりました」と加藤が言う新作の「リアル脱出ゲーム」は、ヤフオクドームが舞台で、謎を解くためのテーマは「鷹」と「野球」だ。
あらゆる謎を解き明かし、謎に包まれたドームから、あなたは脱出することができるだろうか?
チケットは発売中。