シリーズ別の販売台数構成 上位15シリーズ

2023年も残り1か月を切ったので、スマートフォン市場を振り返ってみる。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」より23年1月から11月で最も売れたスマートフォンは「iPhone 13」だったことが明らかになった。

23年のスマートフォン市場では色々な出来事があった。まず、2月に公正取引委員会による廉価販売への言及、また最近では、総務省による端末割引規制が施行されることがニュースに取り上げられた。メーカーの動きとしては、5月には京セラのコンシューマー事業撤退発表とFCNTの民事再生法適用申請があった。そんなスマートフォン市場において、メーカー別の販売台数シェアでは、アップルが57.4%を占め首位になった。2位にはGoogleが9.8%、以下シャープ(7.3%)、ソニー(6.1%)と続く。ちなみにFCNTは2.8%、京セラは1.5%という結果だった。

次にシリーズ別をみると、アップルが1位から3位まで占めた。1位から順に「iPhone 13」(24.98%)、「iPhone 14」(9.27%)、「iPhone SE(3rd)」(9.25%)だった。4位と5位はGoogleの「Pixel 6a」(4.85%)、「Pixel 7a」(3.44%)。シリーズ別でもメーカーシェア同様、アップルとGoogleが上位を占めている。

シリーズ別の上位には、割引対象の機種や型落ちの製品がランクインしている。円安により新製品の価格が高くなったこと、物価上昇により可処分所得が減少していることで、スマートフォンを購入しづらくなったことが反映されたランキングと言えそうだ。

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。