デスクトップPC市場規模は、直近3年で4割縮小した。要因のひとつは平均単価上昇であることが家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」により明らかとなった。

2020年11月のデスクトップPCの販売台数を「100.0」として指数を算出したところ、右肩下がりで推移している。20年12月の台数指数は127.2と3年で最も高い値を記録した。しかし21年1月以降、月を追うごとに指数は下落。同年12月に89.8まで戻すものの維持できず、22年6月には61.2まで落ち込んだ。年末に向け徐々に回復し、22年12月は前年の水準を上回る97.8に達した。復調したのも束の間、23年に入ると指数は急速に下落、8月は47.1まで落ち込んだ。11月は58.2まで少し持ち直した格好だ。

平均単価の動きをみると、20年11月の11万9600円から、月を追うごとに上昇。21年12月に13万円、22年9月に14万円と上昇を続け、23年1月には3年で最も高い14万9800円に達した。その後上昇は落ち着き、同年6月に14万円を下回ったが、11月は14万6600円とじわじわと上昇に転じている。

デスクトップPC市場の縮小に影響を与えた一つの要因は、平均単価の上昇と言えそうだ。今後デスクトップPCの平均単価は14万円台で推移していくと考えられ、このままの水準で推移すれば、需要を喚起することは難しい。

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。