ビックカメラ有楽町店3階のビューティ家電コーナー

【今、売れている美容家電・Vol.1 スチーマー】参入メーカーやユーザーの増加により、美容家電市場は拡大基調で推移している。美容家電といってもカテゴリ自体が幅広く、数多くの商品がある。今回はその中でフェイススチーマーの売れ筋を、ビックカメラ有楽町店の倉西美菜扇さんに聞いた。

最新の情報を収集してお客の要望に応える

「有楽町店のビューティ家電コーナーにいらっしゃるお客様は20代から40代くらいまで幅広く、韓国や台湾など海外のお客様も来店されています」と話すのは、ビューティ家電コーナーを担当する倉西さん。

フェイススチーマーに限ったことではないが、美容家電商品はアイテム数が多い。スチームを出すという基本機能は各アイテムに共通だが、スチームの粒子や吐出量、さらに付加機能などは一つ一つの商品で異なる。商品の違いも含めてお客に説明するため、倉西さんは常に最新の商品知識と情報の習得に取り組んでいる。

「カタログや展示商品などを使って商品知識を吸収するようにしているのはもちろん、メーカーの方に聞くことも多いですね。それと、SNSでの情報を基に来店されるお客様も多いため、SNSでの口コミなども欠かさずチェックしています」

若い世代では美容家電商品をはじめて購入するお客が多いこともあり、口コミなどの情報から購入候補商品を決めて来店する傾向があるようだ。そのため、商品による機能や効果の違いに関する質問が多いという。

40代くらいのお客では、商品の違いよりも具体的な使い方や自分に適した商品に関する質問が多くなるとのことだ。

また、日本人のお客はどちらかというと肌ケアに手軽さを求める傾向があり、訪日外国人のお客は手軽さよりも効果を重視する傾向があるとのことで、「お客様には何に困っていて、どのように改善したいかをお聞きしています。加えて、肌に影響を与える生活のリズムなども会話の中でお聞きするようにして、お客様に適した商品を提案できるよう努めています」と倉西さんは話す。

六つのモードを搭載したサロニア ピュアブライトスチーマー

では、ビックカメラ有楽町店のフェイススチーマーの売れ筋ベスト3を挙げていこう。売れ筋3位は、SALONIA(サロニア)のピュアブライトスチーマーSAL22207SLだ。

同製品は二つの吹出口によるダブル温スチームで肌を温め、化粧水を毛穴よりも小さいサイズにした化粧水ミストが肌に浸透。さらに冷ミストで肌を引き締めることにより、肌にハリ感を与える。スチーマーを使用することで、手で化粧水を塗るよりも肌が約2倍潤うという。

目的に合わせて六つのモードを選択でき、インテリアに馴染むシンプルかつコンパクトなデザインで部屋から部屋への持ち運びも簡単だ。

人気の理由について倉西さんは「サロニアはヘアアイロンやドライヤーで人気のメーカー。温かいスチームで毛穴を広げることで、化粧水がより浸透しやすくなります。肌の引き締めまで手軽に行え、競合商品と比べて価格の面でリーズナブルな点もポイント。指名買いで来店されるお客様も多いですね」と話す。

ヤーマンのフォトケアは5色のLEDによる美肌光を搭載

売れ筋2位は、ヤーマンの美顔器スチーマー フォトケア YJSB0N。ナノサイズのW温スチームと化粧水ミスト、5色のLEDから出る光の“三つの浴びる”で、素肌の力をアップする。倉西さんによると、同製品はSNSでの口コミが多いこともあり、同製品を指名買いするお客も多いという。

二つの吹出口から出るナノサイズのW温スチームで肌の温度を約40度まで引き上げ、化粧水をナノサイズの細かいミストに変えた化粧水ミストが肌の角質層まで浸透。W温スチームと化粧水ミストを組み合わせ、約1分間のモイストから、約8時間肌ケアができるロングまで七つのモードを搭載している。

エステサロンの光美容にも使用されているLEDの波長と出力を独自技術でコントロールし、赤、黄、橙、青、緑の5色のLEDから出る美肌光を浴びるだけで肌のうるおいやハリを向上させる。

「スチームとミストの粒子がナノサイズで、保湿力や化粧水の浸透力に優れています。最近はLEDライトの光を応用した美顔器もあり、光を浴びるだけで肌のくすみやニキビの予防効果もあります。操作はボタンを押すだけなので忙しいときでも簡単、手軽に肌ケアができる点も人気のポイントです」

ナノサイズのスチームとミストでダブル保湿のパナソニック

売れ筋1位は、パナソニックのフェイススチーマーナノケア EH-SA0B。ナノサイズの温スチームと化粧水ミストのダブル保湿で肌のうるおい力がアップし、微細ミスト化した化粧水が肌にムラなく均一に顔全体を包み込む。

たっぷりの温スチームと化粧水ミストにより、1回の使用でも肌のもちもち感がアップし、継続して使用するとさらに肌のうるおい力が向上する。温スチーム、クリア肌、ハリ/弾力の三つのコースから選択でき、仕上げのミストモードはボタンを押している間だけミスト、または化粧水ミストが出る。

ナノサイズのスチームとミストはヤーマンと同じだが、倉西さんは「パナソニックのほうが、粒子が細かいように感じます。体験コーナーで実際に試していただくと、顔が細かいスチームに包まれるような感覚を実感でき、それが販売に結びついていると思います」という。

パナソニックは美容家電カテゴリをパナソニックビューティとして展開しており、美顔器やフェイススチーマーだけでなく、ヘアケアやボディケアでも数多くの商品がある。そのため、ブランドとしても高い知名度があり、多くの支持を得ているようだ。

フェイススチーマーは肌が乾燥する冬期が需要の最盛期だが、紫外線による肌のダメージを防ぐという点で、これからの時期にも使ってほしいと倉西さんは話す。

ネットの情報では、ときに相反するコメントが書かれていることもあり、自分にとって有益な情報か否かの線引きが難しい。自分に最適な1台を選ぶため、店頭で実機を見て触れて、販売スタッフに聞いてみよう。