~2030年までに「ウインドチャレンジャー搭載船25隻」を着実に推進~

株式会社商船三井(社長:橋本剛、本社:東京都港区、以下「商船三井」)と、グループ会社である商船三井ドライバルク株式会社(社長:平田浩一、本社:東京都港区、以下「商船三井ドライバルク」)は、商船三井ドライバルクが運航する新造ばら積み船および多目的船 計7隻へウインドチャレンジャー(硬翼帆式風力推進装置、註1)を含む風力推進補助装置を搭載する方針を決定しました。ウインドチャレンジャーは、既に竣工した搭載船「松風丸」において1日 最大17%の燃料節減およびGHG削減効果が確認されています* https://www.mol.co.jp/pr/2024/24064.html 。 *ウインドチャレンジャーの燃料節減およびGHG削減効果は、搭載する船の船型・航路などの条件によって異なります(註2)。 本件により商船三井グループでは、ウインドチャレンジャー搭載船を9隻、合計で風力推進補助装置搭載船を11隻 有することとなります(註3)。



今回 風力推進補助装置の搭載を決めた商船三井ドライバルク運航船7隻のうち、新造ばら積み船6隻にウインドチャレンジャーを1本ずつ搭載する方針を決め、内3隻については大島造船所(社長:平賀英一、本社:長崎県西海市、以下「大島造船所」)と建造契約を締結し、残りの3隻についても、建造契約締結に向けた準備を行っています。加えて、商船三井ドライバルクが定期用船を予定している2025年竣工予定の新造多目的船(註4)1隻に対して、EconoWind B.V.(読み:エコノウィンド、本社 : オランダ)製の風力推進補助装置「ヴェントフォイル」(註5)2本を搭載することを決定しました。

商船三井は「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」 https://www.mol.co.jp/sustainability/environment/vision/ を策定し、2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目標に定めています。その達成に向けた主要戦略の1つに「さらなる省エネ技術の導入」を含め、ウインドチャレンジャー搭載船を2030年までに25隻、2035年までに80隻投入することを計画しています。

商船三井グループは、ウインドチャレンジャーを始めとした風力推進技術を組み合わせた環境対応船隊の安全な管理・効率運航を通じ、自社グループからのGHG排出削減のみならず、社会全体の低・脱炭素化に貢献してまいります。

(註1)ウインドチャレンジャーは、商船三井と大島造船所が中心となり開発した、伸縮可能な帆によって風力
   エネルギーを船の推進力に変換する装置です。詳しくは、
    次世代帆船(ウインドチャレンジャー)|商船三井(MOL)サービスサイト もご参照ください。
https://www.mol-service.com/ja/energy-saving_technologies/windchallenger/
(註2)今回ウインドチャレンジャーの搭載方針を決めた6隻については、帆1本の搭載により、年平均 約7~16%
    の燃料節減・GHG削減効果が見込めます。ウインドチャレンジャー搭載予定船の一部には、Anemoi
Marine Technologies(読み:アネミイ マリン テクノロジーズ、本社:英国)製の風力推進補助装置
   「ローターセイル*」の搭載も検討しており、両技術を併用した場合には年平均 約15~28%の燃料節減・
    GHG削減効果が見込めます。
    *ローターセイルは、航行中 回転している筒状のローターに風が吹き込み、ローター周りに圧力差が生じ
     ることで推進力を得ます。この推力は風向に対して直角に発生するため、ローターの回転方向を変える
ことによって、船首尾方向以外からの風を常に船舶の推力に活かすことができます。


(註4)多目的船は、鋼材・建機・重機・プラント・鉄道車両・ばら積み貨物等を輸送する船を指します。

(註5)ヴェントフォイルは、飛行機の翼形状の帆を本船デッキ上に設置し、吹き込む風により発生する揚力
を船の推進力として活用する装置です。風向に合わせて帆の向きを変えることで船首尾方向以外から
の風を利用でき、また、内部の吸気装置で翼表面の空気を吸入することで揚力を増幅させ、その結果,
      推進力を増加させることができます。

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