セキュリティ向上、アプリの起動等なしでシームレスな入退館を実現
東京建物株式会社は、オフィスワーカーのスマートフォンにデジタルセキュリティカードを付与し、スマートフォンによるタッチ方式で入退館・入退室が可能となるシステム(以下「本システム」)の導入を決定しましたので、お知らせします。
スマートフォンを使った入退館・入退室(以下「入退館等」)の技術が近年普及していますが、意図せずドアが開いてしまったり、アプリの起動が必要になったりと、セキュリティ性や利便性の面での課題も見受けられます。今回、これらの課題を解決する新技術を用いた本システムを、国内の賃貸オフィスビルにおいて初めて導入します※1。
本システムの導入により、より高いセキュリティレベルを実現するとともに、QRコード提示やスマートフォンアプリの起動等なく、シームレスな入退館等が可能となります。第一弾として、東京建物が再開発組合の一員として参画している「東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業(以下「八重洲プロジェクト」)」のオフィスエリアにおいて本システムを導入し、今後他物件への展開も検討してまいります。
※1 2024年8月31日時点、東京建物・株式会社日立製作所(以下「日立」)調べ。近距離無線通信技術を利用しており、QRコードを提示する方式やBluetooth Low Energy(BLE)通信を活用する方式など、既存の方式とは仕組みが異なるものです。
タッチ入退館等のイメージ
【本リリースの特徴】
・ スマートフォンタッチ方式の入退館・入退室システムは国内賃貸オフィス初の導入。
・ 物理カードとしてのセキュリティカード発行が不要に。管理の手間やコストを軽減し、セキュリティレベルを向上。
・ チームラボの協力により、オフィスワーカー向けのスマートフォンアプリを独自に開発。デジタルセキュリティカードの付与に活用するほか、オフィスワーカーの利便性向上に貢献。
本システムの導入背景と概要
出社勤務とテレワークを組み合わせたハイブリッドワーク等を導入する企業が増える中、企業のセキュリティカードの管理は複雑性を増しています。そうした状況への対応策として、海外のオフィスビルでは、デジタルセキュリティカードをスマートフォンに付与し、タッチ入退館等を行う仕組みが普及し始めています。
本システムでは、東京建物がチームラボの協力のもとオフィスワーカー向けに開発するスマートフォンアプリと、HID Global Corporationのクラウドサービス(国内販売代理店:高千穂交易株式会社)およびカードリーダー、日立の入退館・入退室システムを連携させることで、ストレスの無いタッチ入退館等を実現します。
本システムの特徴
カードレスでのシームレスな入退館等
普段から携帯しているスマートフォンをリーダーにかざすだけで、オフィスビルのエントランスゲートや自社の入居フロアのドアを解錠し、入退館等を行うことができます。
セキュリティカードの紛失等のリスクや、管理の手間を軽減
物理カードとしてセキュリティカードを発行している場合、紛失や盗難のリスクがあるほか、社員の入社や退職に伴うカードの新規発行や回収、来客時の一時貸与など、さまざまな管理上の手間がかかります。本システムの導入により、そうした管理上のリスクや手間を軽減することができます。
環境負荷を低減、半導体不足にも対応
物理カードの多くはプラスチックが使用されており、物理カードの配布をしないことで、同規模のオフィスビルと比較するとビル開業時だけで約75kgのプラスチック使用量の削減が見込まれ※2、環境負荷を低減する効果もあります。
また、物理カード内には半導体チップが内蔵されるため、本システムの導入により、半導体の供給不足にも対応します。
※2 八重洲プロジェクトと同規模のオフィスビルを想定。カード1枚あたりのプラスチック使用料を約5gとし、15,000枚分の削減を見込む。
スマートフォンアプリについて
八重洲プロジェクトのオフィスエリアで働くオフィスワーカーの一人一人の体験価値向上を目的に、数々のアプリ開発の実績があるチームラボの協力を得て、東京建物独自のスマートフォンアプリを開発します。アプリを介してスマートフォンにデジタルセキュリティカードを付与するなど、タッチ入退館等のハブとなるだけでなく、混雑情報表示や館内施設案内、施設予約等の機能の搭載を予定しており、オフィスワーカーにとって働きやすい環境を提供します。
《ご参考》
・ 東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業公式サイト
https://office.tatemono.com/yaesupj/
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