新たな体験価値の提供と次世代マーケットの獲得で次なるステージへ
J.フロントリテイリンググループは、松坂屋名古屋店、名古屋PARCO、錦三丁目に開発予定の「ザ・ランドマーク名古屋栄」等を中心に栄エリアにおける商圏の発展を推進していきます。
基幹事業であるリテール業にデベロッパー事業、決済・金融事業とのシナジーを付加し、エリア内の顧客回遊を促進することで街の賑わい創出や魅力化に貢献し、栄エリアの価値の最大化を図ります。
松坂屋名古屋店は1611年(慶長16年)に名古屋で創業以来、地域の皆様のご愛顧を受けながら成長し、2025年には本館が現在の地に店舗を構えてから100年を迎えようとしています。
この大きな節目に、未来に向けた大規模リニューアルを実施いたします。
今回のリニューアルでは、「クリエイティビティの表現」と「地域との共創」をテーマとして、常に新鮮なコンテンツの充実と、独自性と居心地の良さを兼ね備えたアーティスティックな空間を提供することで、次世代のマーケットニーズを捉えた何度も訪れたくなる百貨店を目指します。
また、更なる飛躍に向けた環境整備として、従業員組織を2024年9月より大幅に再編いたしました。
「顧客営業の基幹を担う」外商部門と営業部門との連動性を強め、「常に新鮮なコンテンツを提供する」コンテンツ開発部門の機能を強化することによって、顧客とのより強固な関係性の構築と店舗の更なる魅力向上を実現していきます。
◆リニューアルの狙い
■次世代顧客(高質・高揚消費顧客層)へのアプローチ
今回のリニューアルでは、展開コンテンツを大幅に再編成し、次世代顧客にアプローチを広げます。
ラグジュアリーブランドの継続的な拡充に加え、ファッション、アート、お酒、美や健康など、次世代のマーケットニーズを捉えたコンテンツを導入し、新たなライフスタイルの提案を実現します。
【参考】高質・高揚消費顧客層:自身のこだわりや価値観を満たす、高質で心が高揚する消費や体験を
嗜好する全ての生活者
■体験価値の向上
空間設計・デザインパートナーに「永山祐子建築設計」を起用し、上質で快適な店舗環境を実現するとともに、ローカリティやサステナビリティの観点を付加した「アート」を随所に取り入れることで、お買い物をする場所だけではない、価値のある空間を提供していきます。
また、松坂屋の歴史にインスピレーションを受けたデザインになっており、未来と過去を織り交ぜたオリジナリティが溢れる空間となっています。
本館8階『 オープンギャラリー』と『美術画廊』のイメージ
◆リニューアル概要
■リニューアル面積:約27,000平方メートル (24-25年リニューアル範囲、全館面積:86,758m2)
■増収目標:26年度:+42% (対23年度実績、リニューアル対象フロアにおける、総額売上高ベース)
■投資額:約63億円 (24-25年リニューアル範囲)
■展開ブランド数:211ブランド (リニューアル対象フロアにおける)
新規展開:89ブランド(うち、東海地区初:49ブランド、国内初:2ブランド)
■売場面積の変化 (対リニューアル前)
ラグジュアリー:+40%、アート:+145%、婦人服:-61%(既存ブランド対比:-72%)
※変更になる可能性がございます。
◆リニューアルオープン時期
・2024年11月中旬:本館4階
・2024年11月下旬:本館3階/北館地下1階
・2024年12月中旬:本館5階(レディスファッション)/本館8階
・2025年春~夏:本館5階(こども服)/本館6階/本館7階/本館屋上
・2025年秋:北館6階
※変更になる可能性がございます。
◆リニューアル対象フロア
◆リニューアル対象フロア概要
◆コンテンツの差別化
ファッション・アート・お酒・美や健康などの次世代のマーケットニーズを捉えながら、わざわざ名古屋・栄の「松坂屋」にご来店いただくためのコンテンツを展開していきます。
リニューアルのポイント
■全ブランドが新規導入の『新たなファッションゾーン』が誕生
■国内百貨店初!『1フロアすべてがアート空間となるフロア』が誕生
■売り場面積は3倍に拡大!『希少なお酒が日本一集まる酒文化発信フロア』が誕生
■日本初展開のサロンが登場する『ビューティ&リラクゼーションフロア』が誕生
- 本館3階・4階:ファッション・ライフスタイル
『新たなファッションフロアのスタンダード』
同質化と長く言われ続けた百貨店婦人服から脱却する、新たなファッションのフロアを目指した本3・4階。フロアを構成するショップの約6割を新たに導入します。(うち、約3割が東海地方初出店)
《3階》
世界のファッションシーンをけん引するクリエイティブなブランドを中心に、世界のトレンドに触れられるフロアとして生まれ変わります。
《4階》
日本から発信するラグジュアリーを目指すブランドを中心に、服だけでなくジュエリーや香りなど、ライフスタイルを豊かにするアイテムの集積によって、新しい感性との出会いを生み出すフロアを目指します。
【NEW】 本館4階に松坂屋が発信する『新たなファッションゾーン』が誕生
フロアの中央には松坂屋が運営・発信する新ゾーンを新設します。海外のファッションシーンに挑戦する国内発のデザイナーブランドやジュエリーブランドを展開し、最旬のファッションを発信します。取り扱うブランドはすべて新規導入ブランドとなります。
【POINT】
■ライフスタイルを彩るアート作品やアートグッズの展開も行い、ファッションとアートを織り交ぜた新たな売場づくりに挑戦していきます。
新設するファッションゾーンのイメージ
〈取扱ブランド数〉
ファッション:5(うち東海地区初展開:3)
ジュエリー:17(うち東海地区初展開:13)
アート:1(うち東海地区初展開:1)
- ■本館8階:アート
『日本一の売上を目指す、アートマーケットの中心地へ』
国内百貨店では初めてとなる、1つのフロアが全てアートのための空間に全面リニューアルする本館8階。『東海エリアのアートマーケットのハブに』をコンセプトに、展開面積を約2.5倍に拡大した国内トップクラスのアートゾーンが誕生します。
2つの画廊に加え、オープンな空間のギャラリースペース、アートを感じながらくつろげるカフェを併設します。 隣接する屋上はアートに気軽に触れることができ、学びのある屋上遊園として、全面刷新していきます。
【NEW】 アートを身近に感じるギャラリー&カフェ
コンセプトを体現する場として、フロアの中心にはオープンなギャラリーとカフェを新設し、情報発信に寄与していきます。
《ギャラリースペース》
若手アーティストの発掘・育成をテーマとしたスペースを新設。国内有数の現代アートギャラリーと提携し、全国から地域まで幅広い若手アーティストの新たな才能を発信していきます。
《カフェ》
地元の有名アートカフェを誘致。アート空間の中でくつろげるだけでなく、アートにまつわるイベントを開催するなど、アートにまつわる発信の場ともなっていきます。
本館8階「カフェ」のイメージ
- ■北館地下1階:酒・レストラン
『希少なお酒が日本一集まる、酒文化発信フロアへ』
『お酒の元につながりが生まれる場所』をコンセプトに、全面リニューアルする北館地下1階。
専門ショップの導入によって大幅に品ぞろえが拡充するお酒売場と、地元の飲食店を中心に構成されるレストランで昼夜問わず楽しんでいただけるゾーンが誕生します。
NEW 豊富な品揃えのお酒のショップが登場
お酒売場では、和洋関わらず、希少性の高い銘柄の品ぞろえを目指しました。
特に、国内のお酒は、日本各地の地域の名品を取り扱う専門店を導入します。
【POINT】
■売場面積:2.9倍、品揃え:2.7倍に拡大。
■国内の百貨店で初の試みとなる和酒熟成庫を併設。
お酒の可能性を最大限に高めた希少商材を展開します。
■セミナーや情報発信を行う会員制サロンを新設し、豊かなお酒文化の発信を行っていきます。
- ■北館6階:ラグジュアリービューティサロン
『心と体を美の贅沢で満たす、至福体験フロア』
美とリラクゼーションを提供する新フロアには、ラグジュアリーコスメブランドの国内初展開となるサロンが登場。ブランドの世界観に満たされた空間の中で、贅沢なトリートメントサービスを堪能していただけます。
◆フロアデザイン
コンセプトは「歴史に学び、未来をつくる」
設計者に永山祐子氏を迎え、現代的なデザイン設計を取り入れると共にこれまで松坂屋が紡いできた歴史を軸に文化的価値も同時に発信する空間を表現します。
デザインパートナー
建築家 永山祐子(Yuko Nagayama)
東京生まれ。昭和女子大学生活美学科卒業後、
青木淳建築計画事務所を経て、2002年に永山祐子建築設計を設立。
主な作品として「LOUIS VUITTON 京都大丸店(ファサードデザイン)」「豊島横尾館(美術館)」「ドバイ万博 日本館」「東急歌舞伎町タワー」等
ロレアル賞奨励賞、JCDデザイン賞奨励賞、JIA新人賞などを多数受賞し、現在は2025年大阪・関西万博パナソニックパビリオン、ウーマンズパビリオン、Torch Towerなどの計画が進行中。
■新しい2つのデザインキャラクター
視覚的な落ち着きと上品さが特徴の『銅』と柔らかさと重厚さを持つ『真鍮』をメインに使用。
このふたつの素材は百貨店として松坂屋が建設された明治時代の建築物の屋根や装飾品などに多く使われていた素材です。時間の経過とともに味わいが増す特性を、時を経て輝きを増していく松坂屋の未来に重ね合わせています。
『真鍮』イメージ
『銅』イメージ
■印象的なデザインによる新しいキャラクターづくり
各フロアにメイン素材である「銅」と「真鍮」をエスカレーターを囲む楕円形のスペースに使用することで、館の縦の動線を強調し印象的な体験を生み出します。また、本館3階・4階ではフロアの中心に特徴的なデザインを施し、フロアの賑わいを演出します。
■認識・回遊しやすい空間構成
久屋大通側に「真鍮」・大津通側に「銅」をメイン素材として使用するなど、エリアを分けて表現することでお客様が回遊しながらも、自分の居場所を認識しやすい空間を構成します。
【POINT】縦導線を意識させる フロアエスカレーター付近イメージ
『真鍮』=〈久屋大通側〉
『銅』=〈大津通側〉
◆リニューアルフロアイメージ
■本館3階〈インターナショナルブティック〉
本館3階のフロアイメージ
繊細なチェーンで構成されたシャンデリアに包まれた求心性のある空間をつくりだします。
昔の松坂屋の建物写真からも伺える、金属製の装飾照明を現代的に再解釈したデザインです。
■本館4階〈ファッション/ライフスタイル / カフェ〉
本館4階フロアイメージ
一つの柱から放射線状に広がるような構成で形作られた区画は、大きな木の下に様々なブランドが集まるイメージです。
■本館8階〈アート/カフェ〉
本館8階フロアイメージ
本館の最上階である8階の中央をオープンギャラリーや画廊とし、開放感のある気軽にアートに触れられる空間をつくります。
■北館地下1階 〈酒・レストラン〉
北館地下1階のフロアイメージ
気軽にお酒を楽しめる、賑わいのある様子を創出するため、のれんをモチーフにした環境デザインを施し、昼と夜で照明を切り替えることで印象を変化させる計画です。
◆クリエイティビティ×おもてなしの取り組み
フロアの各所には、クリエイティビティでおもてなしを表現することを目的としたパブリックスペースを設置します。様々なクリエイターとともに、アート作品で四季のおもてなしや文化を発信していきます。
■NEW『ウォールミュージアム』
リニューアル対象フロアに幅約5mのアートウォールを10か所設置いたします。
「一面だけの美術館(ウォールミュージアム)」をコンセプトに、フロアに訪れるお客様の感性を豊かにする場所を目指します。 定期的に若手作家を中心とした、様々なクリエイターのアート作品やインスタレーションを取り上げ、フロア空間を彩っていきます。
『ウォールミュージアム』のイメージ
■NEW レストスペース
『創造性と好奇心にもとづくお買い物体験』を促すきっかけづくりを目的に、新たに設置するレストスペースを構成するインテリアは、サステナブルな素材を用いた作品や、地元の工房の独自技術を生かした造形作品など、クリエイターの才能や技術との共創によって生み出されます。
レストスペースのイメージ
■RENEWAL 本館5階 ベビー休憩室
屋上遊園と同じく、遊び空間のプロである株式会社ジャクエツの監修によって、ベビー休憩室がより快適になって生まれ変わります。 今回のリニューアルでは、面積を2倍に拡大し、お子様たちが創造的に楽しめる空間づくりを目指します。
◆今後について
各フロアのリニューアルオープン日、展開ブランドの公開は10月上旬を予定しています。
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