オヤカクに関する国内の意識調査




調査背景
今回の調査は、現在の就職活動において親がどの程度影響力を持っているのか、そして「オヤカク」という現象が世間に広がっているのかを把握することを目的として行いました。近年、企業が採用活動の一環として、内定者の親に対して内定承諾の確認を行う「オヤカク」を行なっています。実際に、オヤカクがどの程度就職活動における意思決定の場面で影響を与えているのか実態を把握するための調査を行いました。
主なトピック
・オヤカクを知っていると回答した人は80%。
・就職活動中、内定を受けるかどうか親に相談したと回答した人は70%。
・親が内定承諾を認めてくれない場合、親の意見を尊重し内定辞退をすると回答した人は29%。
調査結果詳細
1. 学年または卒業時期を教えてください
・学生(学部) 53名(18%)
・学生(大学院) 11名(4%)
・卒業済み(1年以内) 52名(17%)
・卒業済み(2年以上前) 184名(61%)

2. 「オヤカク」という言葉を知っていますか?
・知っている 166名(55%)
・聞いたことはあるが、意味は分からない 75名(25%)
・知らない 59名(20%)




3. 就職活動中、内定を受ける際に親に相談しましたか?
・よく相談した 49名(16%)
・時々相談した 162名(54%)
・あまり相談しなかった 63名(21%)
・全く相談しなかった 26名(9%)




4. 内定先の企業から、親が内定を承諾することに賛成しているかどうか確認された経験、または企業から親に直接内定承諾の確認をされた経験はありますか?
・はい 141名(47%)
・いいえ 159名(53%)




5. 企業が親に内定承諾の確認を取ること(オヤカク)について、どのように感じますか?
・理解できる(必要だと思う) 114名(38%)
・少し違和感がある 100名(33%)
・自分の意思で決めたい(必要ないと思う) 86名(29%)




6. 親が内定承諾を認めてくれない場合、あなたはどうしますか?
・ 親の意見を尊重して内定を辞退する 87名(29%)
・ 親と相談して最終的な決定をする 121名(40%)
・親の意見に関係なく自分の意見を貫く 92名(31%)




7. 6の質問で親に内定承諾について相談・意見を尊重すると回答した人に質問です。その理由として最も近いものを教えてください。
・親と良い関係を保ちたいから 112名(37%)
・親の経験やアドバイスが信頼できるから 69名(23%)
・親からの経済的サポートが必要であるから 14名(5%)
・親が反対することが怖いから 6名(2%)
・親の意見を尊重したいから 10名(3%)
・親の意見に関係なく自分の意思を貫く 89名(30%)

代表取締役 末永雄大のコメント



今回の調査では、全体の8割の人が「オヤカク」を知っていると回答し、「オヤカク」という言葉が10代から20代の若い世代の間で認知が広まっていることが分かりました。

就職活動中に内定承諾の相談を親にしていたと回答した人は全体の7割でした。その中でもよく相談したと回答した人は16%、時々相談したと回答した人は54%でした。全く相談しなかったと回答した人は9%と少ない結果になりました。
そして、全体の約5割の人が、企業側から親の内定承諾に関する意向の確認(オヤカク)をされた経験があると回答したことから、多くの企業でオヤカクが行われていることが分かります。
一方で、就活生がオヤカクに対してどのように感じているかという質問では、否定的な意見を示した人が全体の6割と半数を超えることが分かりました。
また、親が内定承諾を認めてくれない場合にはどうするかという質問に対しては、全体の3割の人が「親の意見を尊重して内定を辞退する」と回答しました。反対に「親の意見に関係なく自分の意見を貫く」と回答した人は同じく全体の3割という結果になりました。親の意見を尊重して内定を辞退すると回答した理由として最も多かったのが、「親といい関係を築きたい」でした。このことから、自分の意思を貫くことよりも、親との関係性の方を重視している人が多いことが分かります。

今回の調査結果から、就職活動における親の影響力が大きいことが明らかになりました。特に「オヤカク」が広く認知されており、多くの企業が親の意向を確認する場面が増えている一方で、就活生の間ではこれに対して否定的な意見も存在しています。

就活生にとっても親の就職やキャリアに関する知識がどれほど現実に即したものであるのかは注意しなければなりません。そのため、ただ内定者の親に内定の確認をするのではなく、どんな風に親に現状を伝えるべきかをすり合わせるといったことが必要なのかもしれません。また就活生の間でオヤカクを疑問視する声もあることから、企業が親と直接連絡を取ることについて、内定者に事前に確認を取ることや、親の意見をどれほど尊重すべきかなど、就活生が自分の意思で決めるための支援や配慮が必要なのではないでしょうか。
まとめ
・5割の人が「オヤカク」を経験していると回答した。
・全体の7割の人が親に内定承諾の相談をしたことがあると回答した。
・オヤカクに対して肯定的な意見がある一方で否定的な意見を示している人もいる。
調査概要
調査名:日本国内の「オヤカク」に関する意識調査
調査対象:日本国内の就業経験がある10代~20代の男女 300名
調査年月:2024年9月13日
調査機関:自社調べ
調査方法:インターネット調査(クラウドワークス)
有効回答数:300名
回答者の年齢構成:10代:5名、20代:295名
回答者の雇用形態の構成:正社員247名、契約社員17名、派遣社員5名、アルバイト・パート31名



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