新たな路線はどこに開業するの? 新幹線のさらなるスピードアップは可能? 赤字ローカル線の存廃、そのゆくえは?……。鉄道会社や自治体のプランを基に、日本の「鉄道の未来」を大胆に予測します。
株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は『鉄道未来年表 5年後・10年後・20年後』を、2024年9月25日に発売します。
■日本の鉄道の未来が、鮮明に浮かび上がる!
人口減少が進むこれからの時代、日本の鉄道は5年後・10年後・20年後には、どのように変化しているのでしょうか。
本書『鉄道未来年表 5年後・10年後・20年後』は、国土交通省や地方自治体、鉄道事業者などが公表している情報を収集して、日本の鉄道の未来像を見通し、その具体的中身とスケジュールを大胆にまとめた書籍です。鉄道新線や延伸から新型車両、新サービスまで縦横に紹介しつつ、新線は実現可能性の高いものを中心に、本書全編を通じて利用者の関心が高い未来の鉄道の姿を紹介します。
「いつ、どんな新車両がどこに登場するか」
「いつ、どこに新線が開業するか」
「この路線はいつ、どこまで延伸するか」
「営業最高速度は時速何キロメートルまで伸びるか」
「改札が無くなり、いつから顔認証になるか」
「新幹線は最終的に列島をどう網羅するか」
「10年後に消えている路線は?」
など、鉄道好きの方にとって興味・関心がつきないテーマに迫っていきます。
鉄道というインフラは、現代においてはハードもソフトも巨大なシステムですので、将来・未来のさまざまな構想は、ほとんどが先々まで具体的に計画されています。それらの計画を深く掘り下げて「日本の鉄道の未来」を鮮明にしていきます。
■日本の鉄道の未来の姿とは ──まえがきより抜粋
人口減少時代に入り、日本の鉄道は新たな局面を迎えつつある。大都市の鉄道では輸送力増強の必要性が減り、乗りやすさや使いやすさの向上が重視されるようになってきた。郊外や地方都市の路線では、利用者減少を食い止めつつ、路線を健全に維持することが課題である。外国人観光客や高齢者が増えたことで、あらゆる人が使いやすいユニバーサルデザインの必要性も高まっている。
鉄道新線計画で増えているのは、空港や新幹線駅へのアクセスを改善する路線だ。整備新幹線は全線着手が視野に入る段階になり、基本計画路線の建設へ向けた動きが活発になってきた。
本書は、こうした鉄道を取り巻く新たな社会情勢に基づいて、新線や新駅、新車両、ローカル線の再構築などについて、現在決まっていることや将来の見通しを紹介していく。
■本文より
■目次
[序章] 鉄道未来年表2025~2050
2025年~2030年の鉄道に何が起きるのか?
2031年~2040年の鉄道に何が起きるのか?
2041年以降の鉄道に何が起きるのか?
[1章] 人口減少時代の鉄道の未来
鉄道各社が有料着席サービスに注力する事情/人口減少は鉄道の未来にどれだけの影響を与えるか?/鉄道会社を悩ませる「働き方改革」/京阪が火をつけた関西の有料着席サービス競争/近畿圏の人口減少は首都圏よりも深刻/これからの都市鉄道で何が起こるか?/ローカル線には厳しい未来が待ち受けているのか?/「相鉄・東急新横浜線開業」に見る社会情勢の変化/都市鉄道の未来像を示した「答申198号」を読みとく/近畿圏の新線建設が「これから容易ではない」理由/「鉄道整備の評価方法」の読み方/新線計画を「物価高と人手不足」が襲う/運転士不足で公共交通の支え手がいなくなる/バリアフリー強化で鉄道は「より便利で安全な乗りもの」に/インバウンドという「救世主」をどう取り込むか?/未来の鉄道に求められる「ユニバーサルデザイン化」
[2章] 東京圏の鉄道の未来
JR羽田空港アクセス線、2つのルートが開業へ/京急は品川駅大リニューアルでJRを迎え撃つ/羽田空港アクセスの伏兵「新空港線」が誕生/成田空港の旅客ターミナル再編で新駅設置へ/東京メトロ南北線の品川延伸が持つ意味とは/東京メトロ有楽町線の住吉延伸で利便性が向上/「東京8号線」延伸という大構想、今後どうなる?/つくばエクスプレスは双方向で延伸を目指す/いよいよ動き出した都心部・臨海地域地下鉄の全貌/都営大江戸線の大泉学園町延伸、着手へと進む/埼玉高速鉄道の延伸計画に立ちはだかる壁とは/「エイトライナー・メトロセブン」構想は動き出すか?/葛飾区が熱望する「新金線旅客化」実現のカギとは/壮大な多摩モノレール延伸構想、その現在地は?/小田急多摩線の延伸計画は、2027年まで動きなし/横浜市営地下鉄ブルーライン、日本最長の地下鉄へ/完成形が見えない横浜市営地下鉄グリーンライン延伸構想
[3章] 大阪圏の鉄道の未来
なにわ筋線の開業が「革命的」である理由/阪急大阪空港線計画も動き出す?/大阪モノレール延伸で大阪空港アクセスが向上/近鉄奈良線から大阪メトロ中央線へ、直通特急計画の狙い/IR予定地への新線計画、各社が抱える思惑と不安とは/「神戸空港地下鉄」実現の可能性はあるか?
[4章] 新幹線と並行在来線の未来
リニア中央新幹線の品川─名古屋間、開業後の姿は?/東北・北海道新幹線、札幌延伸と時速360km運転の夢/北海道新幹線「函館駅乗り入れ」は実現するか?/一部区間のバス転換に合意も、函館線の未来は課題山積/三セク鉄道の生命線「貨物調整金」制度はどうなる?/青函トンネル共用問題と「貨物新幹線」構想の現在/先行きが見通せない北陸新幹線の新大阪延伸/西九州新幹線に立ちはだかる佐賀県の「正論」/整備新幹線の建設スキームは曲がり角に/新幹線の基本計画路線は、全部建設されるのか?/国交省が検討する「新幹線の効率的な整備手法」とは/北海道新幹線の旭川延伸と北海道南回り新幹線の可能性/羽越・奥羽新幹線実現の突破口はどこに?/ 北越急行がミニ新幹線になる?「新潟県内鉄道高速化」のゆくえ/四国新幹線計画は「十字型ルート」で4県がまとまったが…/山陰・伯備新幹線を実現させる方法はあるか?/東九州新幹線は「日豊線ルート」と「久大線ルート」、どちらに?
[5章] 地方鉄道の未来
滑り出し好調な宇都宮ライトライン。延伸計画も加速/那覇でもLRT計画が具体化。その全貌とは/広島の新たな玄関口に路面電車が乗り入れる/各地で進む路面電車延伸計画の現状は?/広島アストラムライン延伸、最後の新交通システム建設に?/熊本空港アクセス鉄道、ついに実現へ/新千歳空港駅大改良で空港アクセスの利便性が向上/「沖縄鉄軌道」で、沖縄本島の公共交通が激変/富士山登山鉄道構想、日本最高所への路線は誕生するか?/ひたちなか海浜鉄道、廃線間際からの延伸実現/城端線と氷見線の再構築事業はローカル線維持のモデルとなる?/「ローカル線の再構築事業」とは/再構築協議会の設置を自治体が警戒する理由/肥薩線「八代─人吉間」、土壇場からの復旧実現/近江鉄道の存続を沿線自治体が選択した事情/北陸鉄道、「バス転換不可能」で存続へ
[6章] 車両ときっぷの未来
最後の寝台特急車両「サンライズエクスプレス」の見えない将来/特急「やくも」新型車両から読む「鉄道の未来」とは/非電化区間に新タイプの車両が続々。液体式気動車は絶滅危惧種に?/新幹線、在来線、私鉄…新型車両導入の動向は?/ワンマン運転からドライバレス運転への移行状況は?/「みどりの窓口」縮小を進めるJRの事情とは/鉄道各社が磁気券をQRチケットに切り替える理由/クレジットカードのタッチ決済も全国へ拡大/交通系ICカードはさらなる進化を遂げる/顔認証に無線通信認証…タッチレス改札が次々登場
■著者紹介
鎌倉 淳(かまくら・じゅん)
1969年生まれ。旅行総合研究所タビリス代表。「鉄道計画データベース」を運営し、鉄道の新線・新駅の情報や将来見通しなどについて幅広く紹介している。日本国内の鉄道路線は全線完乗。著書に『大人のための青春18きっぷ観光列車の旅』(小社刊)など。新聞、雑誌などへの寄稿多数。
*「旅行総合研究所タビリス」https://tabiris.com/
■書誌情報
書名: 鉄道未来年表 5年後・10年後・20年後
著者: 鎌倉 淳
仕様:四六判/並製/224ページ
発売日:2024年9月25日
税込定価:1,694円(本体1,540円)
ISBN:978-4-309-29426-1
装丁:スタジオ・ファム
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309294261/
出版社:河出書房新社
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