大原麗子、風吹ジュン、梶芽衣子、緑魔子――、無類の映画好きが映画と女優の魅力に迫る




株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は、スタジオジブリ・プロデューサー鈴木敏夫が魅了され、強く印象に残った女優たちと、その出演作への思いをつづったエッセイ『体験的女優論』を、2024年9月27日に刊行いたします。

■『体験的女優論』帯推薦コメント
いっそ清々しいくらい後ろ向きの一冊です。
かつて女優を語ることで映画が語れる時代が一瞬だけありました。
そんな時代を思い出せるover70の方々には絶対のお薦めです。
でも、トシちゃん。
あんたそんなんだから、いまだに映画の正体に気がつかないままなんだよ。
でもいまさら手遅れだし、実をいえば
私も映画の真ん中にいるのは女優だと思ってるから。
――押井守(映画監督)


■『体験的女優論』について
『体験的女優論』は、「日刊ゲンダイ」に毎週掲載された人気連載「新・映画道楽 体験的女優論」(聞き手:金澤誠/2021年4月6日~2024年5月5日)を再編集し、書籍化したものです。

まさに、映画『君たちはどう生きるか』制作の最中に始まった連載を「そんな暇があったら、もっと真面目に映画をやれ、そんな声も聞こえないでは無かったが、じつは、この連載が映画を作る上でこころの“支え”になった。」(本書「あとがき」より)と、自身も振り返るように、これまでの映画体験が著者にとって、また、ジブリ作品にとって、いかに大きな影響を及ぼしているかがうかがい知れます。

梶さんは常に一つのイメージにとどまることなく、もっと高みに行こう、もっと新しい自分を出そうと、ずっと張り詰めて女優人生を生きてきた感じがあるんです。
(本書21頁より)


「梶芽衣子」P12~P13


入院中に病院を抜け出してまで封切を観に行った梶芽衣子、全く違ったイメージを演じ分ける姿に衝撃を受けた倍賞千恵子、同時代を並走し、今も面影が心に生き続ける大原麗子――、著者が魅了され、心を奪われた50余名のヒロインを中心に、名優、監督、脚本家たちと、決して輝きを失うことのない映像作品への思いが込められた、熱情あふれるエッセイの数々。

無類の映画好きとして、スタジオジブリのプロデューサーとしての両視点から克明につづられた、新旧邦画愛好家、ジブリ映画ファンは必読の一冊です。

宮さんは工場で働く人とか職人とか、そういう人たちが大好きで、倍賞さんに対するイメージがソフィーとつながったと思うんですよね。
(本書23頁より)


「倍賞千恵子」P24~P25


■目次
プロローグ  ヘイリー・ミルズ/有田紀子/佐久間良子/芦川いづみ/森和代/松原智恵子/竹下景子
梶芽衣子/倍賞千恵子/大原麗子/風吹ジュン/今井美樹/加藤登紀子/桃井かおり/一条さゆり/中川梨絵/宮下順子/芹明香/酒井和歌子/市原悦子/原田美枝子/山本陽子/余貴美子/柳愛里/「芋虫」/ロマンポルノの時代/緑魔子/八千草薫/檀ふみ/佐藤オリエ/笠智衆/岸本加世子/杉村春子/樋口可南子/岩下志麻/二階堂千寿/寺山修司/早春スケッチブック 石坂和子/山田太一/中島唱子/小林薫/石原真理子/時任三郎/手塚理美/佐々木すみ江/ミラン・クンデラ/栗原小巻/西田佐知子/池内淳子/多岐川裕美/星由里子/浅丘ルリ子/今村昌平/松尾嘉代/吉村実子/左幸子/春川ますみ/坂本スミ子/露口茂/早川佳江/沖山秀子
あとがき

■著者紹介
鈴木敏夫(すずき・としお)
1948年、名古屋市生まれ。スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。
徳間書店で雑誌『アニメージュ』の編集に携わるかたわら、85年にスタジオジブリの設立に参加。89年からスタジオジブリ専従。以後、ほぼすべての劇場作品をプロデュースする。
著書に、『仕事道楽 新版 スタジオジブリの現場』『歳月』(ともに岩波書店)、『スタジオジブリ物語』(集英社)、『新・映画道楽』(角川文庫)、『読書道楽』(筑摩書房)、『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』(文藝春秋)、『ジブリをめぐる冒険』(池澤夏樹と共著、スイッチ・パブリッシング)など多数。

■書誌情報



書名: 体験的女優論
著者: 鈴木敏夫
仕様:四六変形判/並製/304ページ
発売日:2024年9月27日
税込定価:2,640円(本体2,400円)
ISBN:978-4-309-25722-8
取材・文・構成:金澤誠
ブックデザイン:鈴木成一デザイン室
装画:右近茜
書誌URL:
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309257228/
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