コンビニカレーの怒り抑制力を検証

10月3日は謝罪の最上級、「土(10)下座(3)」を文字って、「ごめんなさいカレーの日」だった。ごめんなさいカレーとは、山口県にある喜楽が発売する、山口県で買うか、山口という名前の人しか購入できないという、なんともユニークな商品だ。そこで、ごめんなさいカレーを食す予定だったが、山口にいない、そして山口さんではないということで企画を変更。全く違うごめんなさいカレー企画を試してみた。

最も怒りを抑える力を持つコンビニカレーはどれ!?

というわけで、ごめんなさいカレーの日に、今回は「コンビニで買えるもので、怒りを最も抑える効果があるのはどのカレーか」を検証。名付けて「怒りを抑えるごめんねカレー選手権」を開催した。審査するのは、筆者ひとりでは心許ないので母のマリ子(80歳)も参加。では、まずは最近腹が立ったことを思い出して、存分に怒りを蓄積しよう。

筆者は、飼い犬が夜中にパンパンのゴミ袋を破いてゴミで遊んだらしく、部屋がゴミ屋敷さながらになったことがある。それを真冬の夜中に震えながら片付けたことを思い出して、怒りがマックス。それも3日連続。犬も犬だし、同じところにゴミ袋を置く俺もどうかしている。

母は、息子である筆者が冷蔵庫を開けっぱなしで水を取り出してコップに注ぎ、痛風の薬を飲む姿を見て電気代がもったいないから冷蔵庫を閉めろと注意した際、筆者が「この数秒の電気代いくらや。払うから教えて」と言ったことを思い出して怒りマックス。ごめんね、お母さん。

では早速、さまざまなカレーを実食し、どれくらい怒りが治まるかを調べていこう。

最初にいただいたのがこちら「バターチキンカレー」。濃厚でやや甘いスパイスとバターのマイルドさ、トマトの酸味が印象的な味わいだが、さて怒りを抑える力は?

筆者「いや、カレーのスパイスって本当に怒りを抑える力があるかも。甘味もあって少し優しい気持ちになってきたような」。

母「ほんまや。イライラが治ってきた気がする。お母さん、この味好き」。

カレーに怒りの抑制力があることはなんとなく感じ取れたが、他の味わいと比べてみないと細かいことは分からない。ということで、順位や感想は最後にまとめて紹介しよう。

次にいただいたのがタイのカレーとして有名な「グリーンカレー」。スープのようなシャバシャバ感と強めのスパイス、ハーブの爽やかな後味が特徴だ。

筆者「お、美味い。他のグリーンカレーと比べて辛さは抑え目だけど、とはいえ、しっかりスパイシーで、怒りがかなり抑えられる気がする」。

母「お母さんにはちょっと辛いかな。でも、味はおいしい。確かに辛さで怒りも治まる気がするね」。

次は今や家庭の味わいともいえる「キーマカレー」。たっぷりと入った挽肉の旨味とマイルドなスパイスが合わさり、優しさと安心感をもたらせる王道の味わいだ。

筆者「まろやかな味わいだからか、なぜか怒りがあんまり治らない気がする。味は美味いんだけど」。

母「そやな。お母さんも味は好きやけど、怒りはあんまり治らへんな。優しい味わいすぎるんかな」。

最後にいただいたのは「LEE 辛さ30倍ビーフカレー」。定番の欧風スタイルだが、この時にコンビニで販売されていたカレーの中で最も辛い商品。激辛ファンには定番の味わい。

筆者「おお、ガツンと辛いね。これは怒りも消し去る勢い。だけど、舌の痺れが怒り若干を呼び起こす感じもする」。

母「ヒー、お母さん、これ辛すぎるわ。怒りが治るどころか、逆に腹立ってきたわ。水を飲んだらもっと辛なるって、どういうこと!」。

「怒りを抑えるごめんねカレー選手権」順位は?

結果発表。

筆者の順位

第1位 グリーンカレー

第2位 LEE 辛さ30倍ビーフカレー

第3位 バターチキンカレー

第4位 キーマカレー

母の順位

第1位 グリーンカレー

第2位 バターチキンカレー

第3位 キーマカレー

第4位 LEE 辛さ30倍ビーフカレー

筆者と母の両方が、怒りを抑えるごめんねカレー選手権の第1位に選んだのがグリーンカレー。怒りを抑えるのに程よい辛さが重要であることが分かる。爽やかなハーブの香りもアロマテラピーのようにリラックスを与えてくれた。

しかし、LEE 辛さ30倍ビーフカレーまで辛くなると、筆者的には怒りが吹き飛ばされる力を感じたが、母は逆に怒り心頭。辛さの得意不得意で大きく分かれることがわかった。マイルドな味わいのバターチキンは及第点として、なぜか怒りがあまり抑えられなかったのがキーマカレー。具材とルーにメリハリがなく淡々といただけるのが理由かもしれない。

というわけで、ごめんねカレーの日を記念して行った、怒りを抑えるごめんねカレー選手権でグリーンカレーが圧倒的な力を示す結果。LEE 辛さ30倍ビーフカレーを抜いた順位が全く同じであることから、母と子のつながりも感じられる有意義な検証となった。(エフェクト・山葉のぶゆき)