本日、10月7日発表。選考委員は、逢坂剛氏、大沢在昌氏、桐野夏生氏、篠田節子氏、林真理子氏。構想5年、『テスカトリポカ』の著者が描く、各紙誌絶賛の最高傑作!




株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役社長 小野寺 優)から2023年10月20日に刊行いたしました、佐藤究氏の最新刊『幽玄F』が第37回柴田錬三郎賞を受賞いたしましたことをお知らせいたします。柴田錬三郎賞は、現代小説、時代小説を問わず、真に広汎な読者を魅了しうる作家と作品を顕彰する、日本を代表する文学賞です。

『幽玄F』は、少年期から航空機に魅了され、航空宇宙自衛隊入隊後、F-35B戦闘機とその超音速の世界に取り憑かれた天才パイロット・易永透(やすなが とおる)が辿った数奇な運命を描いた長編小説。

三島由紀夫が最後に遺した“究極の小説”『豊饒の海』、同時期に書かれた自伝的随筆『太陽と鉄』に通底する世界観、観念を素地としながら、多彩な登場人物たちの魅力あふれる個性、ミリタリー・航空用語が飛び交う空中場面の緊迫感、息をのむ圧巻の展開が読む手をとめさせない本作は、まさに“三島由紀夫×「トップガン」”ともいうべき至高のエンターテイメント、超弩級の著者最高傑作と呼ぶべき作品です。

著者の佐藤究氏は、2004年に『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作となってデビュー後、2016年、『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞、2018年『Ank: a mirroring ape』で第20回大藪春彦賞と第39回吉川英治文学新人賞、21年『テスカトリポカ』で第34回山本周五郎賞と第165回直木三十五賞をそれぞれ受賞。そしてこのたび、最新作『幽玄F』では第37回柴田錬三郎賞受賞という快挙を達成。刊行作品が次々と大きな栄誉を得ています。

■発売時の推薦コメント
逢坂冬馬さん(作家)――
時間も忘れて一気読み。すごい。
空が透を惹きつけたように、この小説は読者の心を掴む。
何かを追い求める人間の在り方よ。

飛浩隆さん(作家)――
8ページの人名を見て「ひっ」と声が出た。
かの先行作の円環を、人間の肉体が耐え得る最高速度で、虚天に移し替える。

東浩紀さん(批評家・作家)――
自由に空を飛べない国、日本の悲劇を機械の官能で描き出す。
ぼくらは蛇の呪いを解けるのか。

■著者紹介
佐藤究(さとう・きわむ)
1977年、福岡県生まれ。2004年、佐藤憲胤名義で執筆した『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作となりデビュー。16年、佐藤究名義の『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞を受賞。18年『Ank: a mirroring ape』で第20回大藪春彦賞と第39回吉川英治文学新人賞を、21年『テスカトリポカ』で第34回山本周五郎賞と第165回直木三十五賞をそれぞれダブル受賞。






■書誌情報
書名:幽玄F
著者:佐藤究
仕様:46変形判/上製/352ページ
発売日:2023年10月20日
税込定価:1,870円(本体1,700円)
ISBN:978-4-309-03138-5
装丁:川名潤
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309031385/





■関連サイト
柴田錬三郎賞:集英社 (https://www.shueisha.co.jp/)
https://shuppan-4sho.shueisha.co.jp/award.html?1
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