世界メンタルヘルスデーにテックビズがフリーランスのメンタルヘルスの実態調査を公開!フリーランス保護新法施行前に明らかになるフリーランスが抱える課題
株式会社テックビズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:中島一樹、以下「テックビズ」)は、10月10日の世界メンタルヘルスデーに合わせて、フリーランスのメンタルヘルスに関する実態調査結果を公表しました。2024年11月1日に施行予定のフリーランス保護新法を見据え、テックビズはフリーランスのメンタルヘルスとそのサポート環境の実態を把握し、より良い支援策を検討するための調査を実施しました。
実施背景:世界メンタルヘルスデーとフリーランス保護新法
世界保健機関(WHO)の2022年のデータ*によると、世界で約10億人が精神疾患を抱えており、10月10日の世界メンタルヘルスデーはその重要性を訴えるために定められています。また、2024年11月1日に施行予定のフリーランス保護新法(正式名称:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)は、フリーランスの権利を保護し、より安定した働き方を支援することを目的としています。この法律の施行により、フリーランスの法的地位が明確化され、より多くの人々がフリーランスという働き方を選択することが予想されます。この背景を踏まえ、テックビズはフリーランスのメンタルヘルスとそのサポート環境の実態を把握し、より良い支援策を検討するための調査を実施しました。
*World mental health report: transforming mental health for all. Geneva: World Health Organization; 2022. Licence: CC BY-NC-SA 3.0 IGO.
主な調査結果
調査の結果、フリーランスの40.7%が仕事中に孤独を感じたことがあり、67.8%がメンタルヘルスの専門家への相談が困難と回答。64.3%が「孤独感や不安に関して気軽に相談できる相手がいない」と感じていることが明らかになりました。また、フリーランスの経験年数や年齢が低いほど、孤独や不安を感じる傾向が強く、メンタルヘルスにも課題が生じやすいことが判明しました。これらの結果は、フリーランスが直面するメンタルヘルスの課題と、適切なサポート体制の必要性を浮き彫りにしています。
若年層やキャリア初期へのケアが必要:フリーランスの孤独とメンタルヘルス
【フリーランスの孤独】
フリーランスの10人に4人(40.7%)が仕事中に孤独感を経験していることが明らかになりました。特にフリーランス歴が短い人ほどこの傾向が強く、フリーランス経験一年未満では62.5%が孤独を感じています。キャリア初期段階でのサポートが特に重要であることを示唆しています。
フリーランスとして仕事をする中で、孤独を感じたことはありますか?に対する回答
孤独を感じる主な要因としては、第一に「仕事の獲得・維持の難しさ」、第二に「健康保険や福利厚生の不足」が上位を占め、第三に「仕事上の相談相手や同僚の不在」が続きます。これらの結果は、フリーランスの不安定な立場が孤独感を助長している実態を浮き彫りにしています。
フリーランスとして、孤独を感じる要因は何ですか?に対する回答
【フリーランスのメンタルヘルス】
フリーランスの10人に4人(41.8%)がメンタルヘルスの不調を経験しています。年齢とメンタルヘルスの関係では、若年層ほど不調を感じやすい傾向があります。20代の半数以上(54.1%)がメンタルヘルスの不調を経験したことがあると回答しており、これは他の年代と比べて最も高い割合です。
フリーランスとして仕事をする中で、メンタルヘルスがすぐれないと感じたことはありますか?に対する回答
若年層やキャリア初期のフリーランスが直面する孤独感の高さやメンタルヘルスの不調経験の傾向は、組織的支援や日常的な同僚との交流機会の不足に起因すると考えられます。この時期は、専門スキルの向上や顧客獲得に加え、自己管理や時間管理のスキルも急速に求められる挑戦的な段階です。また、描いていた理想のフリーランス像と現実とのギャップが顕在化する時期でもあります。
フリーランス向けの適切なメンタリングプログラムや信頼できる相談相手のネットワーク構築、そして福利厚生の整備が解決の鍵となります。また、コワーキングスペースの活用やオンラインコミュニティへの参加促進など、物理的・仮想的な「つながり」を提供する取り組みも効果的です。長期的には、フリーランスの孤独やメンタルヘルスサポートを体系化し、キャリアステージや背景に応じた支援策を整えることが、多様性のある健全なフリーランス市場の発展と個々のフリーランサーの成長に不可欠です。
フリーランスの孤立と専門的支援へのアクセスの課題
フリーランスの64.3%が孤独感や不安に関して気軽に相談できる相手がいないと回答。67.8%がメンタルヘルスの専門家への相談がしにくい環境にあると感じています。フリーランスの労働環境における社会的孤立の深刻さと、専門的支援へのアクセスの難しさを示しています。
フリーランスとしての孤独感や不安に関して気軽に相談できる相手はいますか?/万が一、メンタルヘルスの問題が生じた際、専門家(カウンセラーや医師など)に相談しやすい環境にありますか?に対する回答
フリーランス保護新法の制定により、今後フリーランスを選択する人が増えることが予想されます。この変化に伴い、フリーランスの心理的安全性を高め、持続可能なキャリア構築を支援する環境整備がより一層重要になってきます。これらの取り組みは、個人のウェルビーイングだけでなく、社会全体の生産性向上にも貢献します。今後、フリーランスの孤立解消と専門的支援へのアクセス改善に向けた具体的なサービスやサポート体制の整備が不可欠となります。
<調査概要>
調査期間:2024年8月2日-8月20日
調査方法:インターネット調査
調査対象:20~60歳の男女フリーランス600名
テックビズ代表取締役の中島一樹のコメント
「今回の調査結果は、フリーランスの方々が直面するメンタルヘルスの課題を明確に示しています。特に、経験の浅いフリーランスや若年層において孤独感やメンタルヘルスの課題が際立って見られ、また、専門的支援へのアクセスの難しさは幅広いフリーランスの方々が感じている課題であることが分かりました。フリーランス保護新法の施行により、今後フリーランスの増加が見込まれる中、これらの課題に対する具体的な支援策の実施が急務となっています。
フリーランスの多様な経験と広い視野、業界や組織の垣根を越えた独自の視点は、企業の持続的成長と変革の鍵となります。テックビズは、フリーランスを重要な「人的資本」として捉え、その価値を「社会的に共有」することで、個人と企業双方の成長、ひいては日本経済全体の活性化につなげたいと考えています。この理念のもと、専門家による支援やより気軽に利用できる相談サービスなど、新たなフリーランス向けのサービスや支援策を展開していく予定です。これにより、多様な働き方を受け入れ、個人の能力を最大限に活かせる社会の実現に貢献していきます。」
株式会社テックビズについて
テックビズは、「働き方を変え、世界を変えていく」をスローガンに掲げ、国内最大級のITフリーランス向けエージェント「テックビズフリーランス」をはじめとした、個人と企業のマッチングサービスを提供しています。専任コンサルタントによる、テクニカルスキルとヒューマンスキルの双方からの高品質なマッチングによって、継続稼働率約97%を実現しています。2021年より3年連続「アジア太平洋地域における急成長企業ランキング」にランクインしています。
創業以来、「人生を豊かにする新たな働き方の創造」というパーパスのもと、フリーランスにはより主体的に働ける場と環境の提供を、企業には、人材不足やDX化といった変化の激しい社会における、永続的な成長の支援をすることで、人生を豊かにする新たな働き方の創造を目指しています。
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