ポーラ・オルビスHD、世界的に権威ある化粧品技術者学会にて発表




ポーラ・オルビスホールディングス(本社:東京都中央区、社長:横手喜一)の美肌温泉プロデュースタスクフォースは、2024年10月14日~17日にブラジル・イグアスで開催される第34回国際化粧品技術者会連盟(以下 IFSCC)世界大会のポスター発表部門において、これまでの活動を通して発信してきた温泉の美肌効果の研究の知見をまとめ、発表します。
■発表論文
『温泉入浴で手軽に美肌になれる、全身スキンケアの提案』
英文名: Suggestion for whole body skin care that easily improves the skin by bathing in hot springs

発表者:多田 明弘1、鈴木 智晴1、山川 弓香2 
1.株式会社ポーラ・オルビスホールディングス 2.株式会社ポーラ   (*下線が当日発表者)
■発表内容概要
 顔のお手入れと比較して、全身のお手入れは手が届きにくいなどの負担があります。日本では温泉が身近な存在であることから、温泉の効能に着目することで手軽に全身のスキンケアができるのではないかと考えました。そこで、皮膚表面に存在する角層と皮脂に着目し、温泉水が実際に肌に与える影響について研究を行いました。

 私たちは、日本全国で採取した31種類の温泉のお湯に対して、角層細胞への作用と皮脂を取り除く作用の検討を行いました(図1)(補足資料2)。

 分析の結果、31種類の温泉水は以下の7タイプに分類されることが分かりました(表1)。



 本研究は、ゴワゴワする肌、ベタベタする肌、毛穴が目立つ肌、乾燥肌など、全身の肌悩みに合わせた効果を持つ温泉に入浴することで全身を簡単にケアするといった、新たなアプローチの提案につながります。

 美肌温泉プロデュースタスクフォースは今後も、美肌という切り口でそれぞれの温泉研究を掘り下げ、多くの方に、温泉の魅力を感じていただくとともにウェルビーイングを後押しします。
【補足資料1】 サンプル採取および分析方法
●サンプルの採取
 全国11都道府県※1、31か所の温泉から温泉水の採水を実施しました。
 利用者が実際に感じられる美肌効果を分析するため、「源泉」ではなく「浴槽に注がれるお湯」を採水しています。
※1 北海道、栃木県、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県、長野県、京都府、島根県、大分県、宮崎県


●角層細胞への作用の分析
 41℃の温泉水または精製水をろ紙に含ませ、腕に10分間置いた(図2)後、角層細胞を粘着テープで採取し染色・観察しました。肌のうるおい力や保護力との関連が分かっている「角層細胞のはがれ具合・大きさ・形」をもとに温泉の作用を判定しました。


●皮脂を取り除く作用の分析
 皮脂成分の一つであるオレイン酸を付着させたろ紙を41℃の温泉水または精製水に16~18時間浸し、その後ろ紙に残った油分を染色・観察しました。不要な皮脂は肌トラブルの原因となるため、適切に取り除く必要があります。






【補足資料2】 IFSCCについて
 IFSCC世界大会は、世界中の化粧品技術者・研究者にとって最も権威のある学会で、最先端の化粧品技術が披露されます。応募論文はIFSCCの厳正な審査を受け、選ばれたものだけに発表が許されます。
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