ご家庭に人体認識技術を搭載した機器を設置し、テレビスクリーンへの「アテンション(注視)」を測るREVISIO株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 郡谷康士、以下REVISIO)は、2024年7月にスタートした夏ドラマについて、最終回の注目度ランキングを作成し、人気の傾向を分析致しました。なお、「注目度が高い」とは、テレビの前の視聴者がくぎづけになっていたことを表します。また、本記事内で扱うデータは視聴率も含めすべてREVISIOの独自調査によるものです。
*全てのドラマが対象となっているわけではありません
夏ドラマ最終回注目度1位は「海のはじまり」
初回放送注目度ランキングでは9位だったフジテレビ『海のはじまり』が、個人全体注目度66.9%で1位を獲得しました。今回のランキングでは、トップ3すべてが初回放送から大きく順位を上げ、逆に初回放送のトップ3はいずれも5位以下に後退。初回と最終回で、ランキングに大きなギャップが生じる結果となりました。
また、初回放送ランキングの全番組平均注目度(個人全体)が64.7%だったのに対し、最終回の全番組平均は62.8%と約2%ほど下落。最終回の平均世帯視聴率(REVISIO調べ)も10%を超えた番組はゼロとなり、夏ドラマは全体的に低調だったという印象は否めません。
これには、夏のオリンピック中継が影響した可能性があります。一部ドラマで放送休止が発生したり、リアルタイムでオリンピック中継を見ることを優先させたりした視聴者も多かったことでしょう。視聴習慣が途切れたことで、ドラマから視聴者が離れてしまったことが一因と考えられます。
とはいえ、1位の『海のはじまり』は、初回放送と比較して視聴率・注目度ともに上昇していますし、TVer再生数の歴代最高記録の更新でも話題になるなど、視聴者を惹きつけたヒット作も生まれています。
REVISIOの視聴質ブログでは、集計対象15番組の全順位がわかる夏ドラマ注目度ランキングの完全版を公開しています。ぜひご覧ください。
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個人全体ランキング トップ3をピックアップ
本リリースでは、個人全体ランキングトップ3について、注目度による分析も交えてご紹介していきます。
1位:「海のはじまり」
出演:目黒蓮さん、有村架純さん、泉谷星奈さん、木戸大聖さん、古川琴音さん、池松壮亮さん、大竹しのぶさん他
個人全体注目度:66.9%
2024年夏ドラマの最終回注目度ランキングで、フジテレビの月9ドラマ『海のはじまり』が堂々の1位に輝きました。個人全体の注目度は66.9%と高水準を記録し、特に女性視聴者からの支持が顕著で、その注目度は71.8%に達しています。
目黒蓮さんの月9初主演作として話題を呼んだ本作は、親子愛をテーマにした感動的なストーリー展開で、幅広い年齢層の視聴者の心を掴むことに成功しました。
本作のストーリーは、目黒蓮さんが演じる月岡夏が、亡くなった恋人が自分の娘を産んでいたことを知るという複雑な設定から始まります。親子の絆を軸に、有村架純さんが演じる現在の恋人との関係も絡み合い、視聴者の心を揺さぶる展開が続きました。
本作はTVer再生数でも注目を集め、第1話の再生回数が462万回を突破しています。これはTVer再生数の歴代最高記録の更新となり、2022年10月期に放送された「silent」の443万回という記録を上回る成績です。「silent」も目黒さんが出演し話題を呼びましたが、「海のはじまり」は同じ脚本家の生方美久さんとプロデューサーの村瀬健さんが再タッグを組んだ作品として、さらなる期待を集めたようです。
制作の途中で目黒さんの体調不良という予期せぬ事態が発生し、放送スケジュールの変更を余儀なくされました。しかし、これが視聴者の注目度をさらに高める結果となり、最後まで変わらぬ応援が続きました。目黒さんにとって待望の月9初主演作であり、並々ならぬ情熱で取り組んだ姿勢が、視聴者の強い支持につながったと言えるでしょう。
注目度データを見ると、男女の注目度差が14%と大きなギャップが見られます。内容的に男性には共感が得にくかったのかもしれません。一方で女性は、共感だけでなく、理解できないといった声も含めて高い注目度を記録する結果となったようです。
2位:「ブラックペアンシーズン2」
出演: 二宮和也さん、竹内涼真さん、葵わかなさん、小泉孝太郎さん、内野聖陽さん、石坂浩二さん、趣里さん 他
個人全体注目度:66.8%
『ブラックペアンシーズン2』は、2018年の前作から6年を経て待望の続編として登場しました。二宮和也さんが演じる主人公は、今回は「ディアブル(悪魔)」と呼ばれる天才外科医・天城雪彦に役柄を変更。銀髪のビジュアルも相まって、視聴者を驚かせました。
注目すべきは、本作の注目度が初回から最終回にかけて上昇したことです。初回の注目度ランキングは6位でしたが、最終回では2位までランクアップ。これは、ストーリーの展開とともに視聴者の興味が高まっていったことを示しています。また、世帯視聴率では堂々の1位を獲得。視聴質と視聴率の両面で高い評価を得たことがわかります。
また、男性視聴者からの支持の高さが特徴的で、男性注目度ランキングは2位。女性(4位)を上回りました。これは、本作が単なる医療ドラマにとどまらず、天城先生の複雑な人物像や高度な医療技術の描写、さらには病院内の権力闘争など、多層的なストーリー展開が男性視聴者の興味を引いたためと考えられます。特に、公開手術や緊急オペなどのスリリングな場面は、テクニカルな側面も含めて男性視聴者を惹きつけたのではないでしょうか。
SNS上では天城先生の死に「寂しい」「悲しい」といった声が多数寄せられ、その存在の大きさを物語っていました。また「次はまた渡海主人公かな」といった続編を期待する声も多く、本作の人気の高さがうかがえます。
3位:「スカイキャッスル」
出演:松下奈緒さん、木村文乃さん、比嘉愛未さん、高橋メアリージュンさん、小雪さん、田辺誠一さん、鈴木浩介さん、本多力さん、大谷亮平さん、戸田菜穂さん 他
個人全体注目度:66.0%
『スカイキャッスル』は、韓国の大ヒットドラマ『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』を原作とした、豪華キャストによる日韓共同プロジェクトです。松下奈緒さんが主演し、木村文乃さん、比嘉愛未さん、高橋メアリージュンさん、小雪さんらが共演することで話題となりました。
特に女性視聴者の注目度が70.7%と非常に高く、女性ランキングで2位を記録。セレブ妻たちの”ドロ沼マウントバトル”や家族の葛藤が、女性視聴者の興味を惹きつけたと考えられます。
このドラマの魅力は、登場人物たちの優雅なたたずまいとは裏腹な、燃えたぎる野心と隠された秘密です。高級住宅地「スカイキャッスル」で美しきセレブ妻たちが、夫の出世や子供たちの受験競争を巡って壮絶な戦いを繰り広げます。特に、松下奈緒さん演じる浅見紗英が抱える内面の葛藤と、木村文乃さん演じる南沢泉の息子を守るための母親としての強い意志が見どころです。
世帯視聴率では5.5%とやや控えめでしたが、SNSでの反響や見逃し配信の再生回数は第8話までで2000万回と非常に高く、多くの視聴者がこのドラマに注目していたことが伺えます。セレブ妻たちのドロ沼マウントバトルを中心に展開されたサスペンスと家族愛の物語は、視聴者にとって強く印象に残る作品となりました。
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まだまだ暑さは続いていますが、暦は10月。新ドラマが続々とスタートし話題になっています。秋はどんなドラマが視聴者の心を捉えるのでしょうか?REVISIOでは引き続き各ドラマの注目度を追っていきます。秋ドラマのランキングもお楽しみに!
■テレビ番組の視聴率・注目度を無料でチェック!視聴データ公開サイト「RE.Source」
REVISIOの視聴データ公開サイト「RE.Source」では、過去1週間の関東・関西地域での地上波6局7チャンネルの世帯視聴率・注目度を毎日更新中。どなたでも無料でご覧いただけます(注目度をご覧頂く際はお名前とメールアドレスの登録が必要です)。秋ドラマの最新視聴率・注目度はこちらからチェックしてみてください。
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■今回分析に利用した指標について
※注目度とは?
テレビの前にいる人(滞在者)のうち、テレビ画面に視線を向けていた人(注視者)の割合を表します。シーンに注目している度合いがわかります。
<本件に関する問い合わせ先>
REVISIO株式会社 広報担当 安武
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現在、国内では関東エリア2,000世帯・関西エリア600世帯の地上波全番組の視聴データ、ならびにコネクテッドTVの注視データを提供しています。
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