上場企業「今年の猛暑」影響調査―2024年10月




株式会社帝国データバンクは、国内の各証券取引所に株式を上場する全企業を対象に、2024年10月16日までに「2024年の猛暑」について影響や見通しなどの見解について、適時開示資料などを中心に情報を収集・分析した。「プラス影響」「マイナス影響」は帝国データバンクの判断に基づく。

<調査結果(要旨)>
- 今年の「猛暑」、上場企業63社で「プラス効果」
- 「小売業」がトップ エアコン、アパレル、アイスなど季節商材で恩恵

※調査機関:株式会社帝国データバンク
記録的な猛暑が企業活動に及ぼした影響が顕在化してきた。2024年の「猛暑」「酷暑」による影響や対応について具体的な情報開示を行った上場企業は、10月16日までに少なくとも102社判明した。このうち、売り上げの増加や新商品の開発など、自社の業績・企業活動に「プラス」効果がみられた企業は63社にのぼり、開示企業の6割で猛暑が追い風となった。



プラスの影響を開示した63社を業種別にみると、「小売業」(25社)で最も多く約4割を占め、Tシャツなど夏物衣料を中心としたアパレルや、猛暑対策グッズなど雑貨類の売れ行きが好調だった雑貨店が目立ち、販売ペースに在庫が追い付かないといったケースもみられた。「製造業」(15社)は、アイスや飲料品などの生産に加え、エアコン関連部材やボディケア製品など猛暑対策グッズが好調といったプラス影響があったほか、関連する新商品の開発も活発だった。「サービス業」(8社)は、屋内レジャー施設や屋外作業代行などで好影響となった。

一方、「マイナス」の影響は39社にのぼり、このうち「小売業」が18社と約半数を占めた。屋外レジャー施設や飲食店では猛暑で店舗への来客数が鈍化するといった影響がみられた。

気象庁が10月10日に発表した1カ月予報では、引き続き全国的に平年より気温が高い状態が見込まれている。足元では、猛暑で売れ行きが好調だった夏物衣料品は「秋物商戦が遅れている」といった反動もあり、猛暑の影響は業種間での二極化が今後より鮮明になるとみられる。





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