全体の87%が「はい」と回答。本調査からわかった「日本の闇」と被害の実態、そして「X」が被害者にとってどう生かされているのか?結果の公開と「X」を活用した被害者支援のあり方を考えてみます。

特定非営利活動アートで社会問題を解決する会キミト(東京都中央区銀座一丁目22-11銀座大竹ビジデンス2階/代表 森めぐみ)は、実子誘拐被害者(子ども連れ去り被害者)を対象に「被害者にとっての「X」の重要性」についてがわかるアンケート調査を実施しました。

「実子誘拐被害者アンケート調査」令和6年10月20日~21日「X」で実施(回答者数305人/コメント数27件)

実施期間:令和6年10月20日午前9時から21日午前9時の24時間
対象:実子誘拐被害者(子ども連れ去り被害者)
回答数:306人
実施方法:「X」上での呼びかけによる「X」のアンケート調査機能活用


「実子誘拐被害者アンケート調査」資料1

9割近くの265人がXは実子誘拐被害者にとって大事だと回答。

27件のコメントを得たがどれも被害者の切実さがわかるものばかりであった。
いくつか以下のように抜粋し彼らの特徴がわかるようにした。

1「Xは自分を理解してもらえる場」

「実子誘拐被害者アンケート調査」資料2

彼らの置かれた境遇を「地獄」という言葉で表現したコメントが27件中3件あった。
(コメントより抜粋)
『ここしか共感者がいないからです。当事者しか地獄の苦しさ知らないです』
『事実を無視した嘘まみれの家裁でさらに拷問のような地獄体験をさせられます』
『法律を悪用し被害者を更に地獄に送り犯罪者扱いする家裁の在り方を世に知らしめる』

他にも、『私は孤立無援で絶望の淵にいた』『真っ暗な闇夜だったが、月明かりで照らしてくれます』などと、被害者は「闇」の中にいることがわかる表現が散見され、被害の深刻さがうかがえる。
「X」には同様の被害者が関わることができる。
被害者たちは「X」アカウント名やプロフィールに「実子誘拐」「連れ去り」「共同親権」などのワードを使用して互いにわかるように工夫して相互扶助をしている。


2「Xは世間の偏見から被害を言い出せない女性が声を上げられる大事な場」

「実子誘拐被害者アンケート調査」資料3

弊会が今年1月に行った「実子誘拐被害調査」によれば、被害者の男女比は「9:1」(男性92.34%/女性7.66%)
参照「実子誘拐被害調査報告書」設問1>>2024年実子誘拐被害調査報告書
少ないからこその女性の置かれた立場は女性ならではの苦しみがある。

日本では離婚後の親権者は夫が13.3%、妻が86.8%である(※)通り、世間では母が子といるのが当たり前のイメージがあるため彼女たちは非常に肩身の狭い。弊会の取材した女性被害者の中には「自宅の鴨居にいつでも死ねるようにロープを掛けていた時期がある」と吐露された方もいた。また自殺された当事者もおり、娘を失ったお母さまの取材をした際は胸が張り裂けそうに辛く涙が止まらなかった。
女性への「子がいて当然。いないのは児童虐待をしたか不貞をして家から追い出されたのだ」といった間違った偏見が彼女たちを苦しめている
<※人口動態調査2019年データ「親権を行う子をもつ夫妻の親権を行う子の数・親権者(夫ー妻)別にみた年次別離婚件数百分率」>

女性に関する深刻さは他にもある。
実子誘拐被害をないことにしようとする多くは女性の弁護士が「X」や政治や行政の場などで「女性は共同親権を反対している。よく「X」で男性がさも自分が実子誘拐被害者のように発言しているが子連れ避難の母親を加害者扱いしており遺憾だ」といった発言をことさらにすることである。
こうした女性弁護士が彼女たちが自分たちがすべての女性の代表かのように発言することで実子誘拐被害者女性が被害を打ち明けることができない状況にさせられている。弊会はこうした弁護士、多くは女性弁護士のあり方に問題意識を持ち引き続き調査を続けていく。


3「Xはメディアが報道しない「実子誘拐の闇」の仕組みがわかる」

「実子誘拐被害者アンケート調査」資料4

1「Xは自分を理解してもらえる場」のコメントでわかるように、被害者の置かれた状況を一言で表現すると「闇」である。この「闇」には見えざる罠ともいえる仕組み(スキーム)が隠されている。
家裁では子どものいないほうの別居親は圧倒的に不利になるという事実がある。しかしながら、家裁の調停は傍聴ができない”ブラックボックス”のために世間にこの事実が知られていない。また、彼らは離婚をしていない親権者であっても子どもの学校行事に参加できなかったり成績表の開示もされないような親としての扱いをされない。

<原因>
このような別居親が妨げられる背景には、まず家裁に相手に子どもを会わせない葛藤の高い方の同居親の心理的緩和を試みるカウンセリング機能もなくそもそも本来家裁に期待される調整機能がないことがあげられる。家裁はただ「子のいる方の同居親の言いなり」だということが弊会が今まで2年間様々な取材や調査によって明らかになっている。そして、夫婦が不仲になった場合に「悪いのは夫である」という世間の間違った偏見があることが原因にあげられる。
まさか家裁が公平な裁きをしないとは思わないため別居親の多くが家裁の不機能に直面した時「絶望的な闇の中に入れられたような感覚」を持つ。親権者にもかかわらず学校という第三者から親としての扱いをされなかったら誰でも生きる希望を失う。
国が税金で運営する家裁や義務教育の場が納税者を阻害するというこの国の闇は社会に知られるべきであり、それを知るだけでも被害者は自分だけではなくこの国の悪しき仕組みに陥ったのであることがわかり救われる。彼らにとって「X」は「光」のような希望になっている。

4「知ることで自分がやれることに気づく」

「実子誘拐被害者アンケート調査」資料5

実子誘拐被害者が「X」を通じて「闇」から「光」をつかむようなプロセスを経ることがわかったかと思う。弊会がこの問題に着手し始めた令和4年8月から約2年間で取材した被害者の数は165人(10/22現在)であるが、彼らの話からは配偶者への怒りなどはさほど感じられない。家裁や学校や相手弁護士が彼らにしてくる不当な行為への憤りはある。しかし、それ以上に、彼らは子どもたちが同じような辛い思いをしないようにどうすればこの社会を変えられるかについて苦悩している。一人の力で変えるにはあまりにもこの闇が日本全体を支配しているからだ。実際、今年春に77年ぶりの民法改正で「共同親権」が導入されることになったが家裁も学校も弁護士界も変化するような兆しが見えない。
しかし、彼らは親として例え子どもたちに会えなかったとしても子どもたちの親として少しでも社会を変えようと日々声を上げている。子どもたちを想う切実な想いを原動力に「X」でこの問題についてを発言し、被害者たちは「子どもの親としての行動」をすることで彼らの明日へ生きる希望を自らが見出している。

5「社会のために役立ちたい!意欲が生まれる」

「実子誘拐被害者アンケート調査」資料6

コメントから
『情報共有が目的です。実子誘拐という悲劇的な精神的苦痛を体験した直後、事実を無視した嘘まみれの家裁でさらに拷問のような地獄体験をさせられます。
それを先に経験した実子誘拐家裁被害者が伝えることで、わずかでも苦痛がやわらいだり、対処法をまなんだりして立ち直ることができるかもと期待してます

"同じ被害者を助けたい"という切実さは、彼らと年中無休でずっと「X」を通じて社会にこの問題を発信していると感じることだ。
弊会は自殺対策事業をするNPOで、活動には、傾聴支援、国会議員への陳情活動、チャリティー活動などあるが、一番時間を割いているのは実子誘拐被害者たちとともに「X」でする社会周知活動だ。
この問題の当事者である彼らこそが主人公である。弊会は彼らの想いが社会に届き「子どもたちが父母の不和で簡単に親子が切り離されることのない安心して暮らせる社会」に彼ら自身の手で実現できるよう支えることを弊会は最も大事にしている。そのための頼もしいツールが「X」である。

今回の調査では「実子誘拐被害者支援」として「X」がなくてはならないツールであることが改めて分かった。まだまだ課題は多く実子誘拐被害のない日本にするために「X」の活用をどうするかを引き続き考えていきたい。

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担当:森めぐみ
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