タシュ・テペレル


世界最古の新石器時代の遺跡であるギョベクリテペやカラハンテペなどの重要な遺跡を有する南東アナトリア地方のシャンルウルファにて、トルコ文化観光省およびトルコ観光広報・開発庁の共催/後援、イスタンブル大学とハラン大学の共催の元、2024年11月4日(月)から11月8日(金)まで世界新石器時代会議が開催されます。この種の会議としては世界初開催で、64カ国以上、487の機関から約1000人の学者が参加し、世界中で新石器文化を理解するための新たな視点を育むことを目的としています。この画期的なイベントは、専門家や歴史ファンに、各地域や時代にわたる新石器時代の形成について議論する独自の場を提供し、この時代の社会的複雑性への関心の高まりを啓発します。

新石器時代文化の勃興は、人類の歴史において最も重要な瞬間のひとつであり、社会の進化と人口に決定的な影響を与えました。新石器時代に関する従来の理論に疑問を投げかけ、特に定住生活、社会階層、アイデンティティ、信仰、環境設定の影響、さらには生物考古学、年代測定法、身体人類学、地質考古学などの研究に焦点を当てます。この会議は、今後世界中の新石器研究の指針となることが期待されています。一流大学の学識経験者による包括的な講演が予定されており、これらの学術セッションを通して、学者たちは新石器時代に関する地域的・世界的な視点を発表予定です。また、会議プログラムには、クラウス・シュミット、ハラルド・ハウプトマン、オファー・バー・ヨセフ、ブルース・ハウなど、シャンルウルファで考古学的発掘を行った故人の専門家を称える記念講演も含まれます。参加者には、ギョベクリテペ、カラハンテペ、サイブルチ、チャクマクテペ、セフェルテペなど、シャンルウルファの新石器時代の遺跡を訪れる機会も用意されています。

ギョベクリテぺ イメージ

新石器時代考古学の世界において、発掘調査、保護活動、科学的な出版物によってトルコを主要なステークホルダーのひとつに押し上げたプロジェクトの一つが、イスタンブル大学先史学部長ネジミ・カルル教授が率いる「タシュ・テペレル・プロジェクト」です。タシュ・テペレルとは、新石器時代に大きな共同体が共同生活を始め、特別な目的のために恒久的な住居や記念碑的な建造物を建てた、シャンルウルファとその周辺の地域を指します。「タシュ・テペレル・プロジェクト」で現在進行中の調査は、サイブルチ、セフェルテペ、ハルベツヴァン、ギュルジュテペ、チャクマクテペ、メンディク、クルトテペシ、タシュルテペ、アヤンラル、ヨウンブルチ、イェニ・マハレ遺跡、カラハンテペ、ギョベクリテペなど、この地域で最も有名な集落で構成されています。

「タシュ・テペレル・プロジェクト」の考古学的調査が最初に開始されたギョベクリテペの調査結果は、新石器時代の初期に高度な生活様式が存在していたことを明らかにし、初期人類の定住に関する長年のパラダイムを転換することに貢献しました。つまり、最初の狩猟採集社会は、必要に迫られて定住したのではなく、むしろ環境がもたらす繁栄によって意識的に選択されたことが判明したのです。

その中でも、ギョベクリテペとカラハンテペは毎年、画期的な発見で世界の考古学界を刺激し続けています。ユネスコの世界遺産リストに登録されているギョベクリテペは、12,000年前の歴史を持つ、最古の記念碑的集落のひとつです。考古学者たちは、等身大で、表面に赤、白、黒の顔料が塗られたイノシシの石灰岩像を発見しました。この時代の実物大の動物彫刻としては、現代まで残っている初めてのものでした。カラハンテペでは、「タシュ・テペレル・プロジェクト」の元、2019年からもうひとつの注目すべきプロジェクトが進行中です。数百本の柱が地表に見えるこの遺跡でも、ギョベクリテペで発見されたものと同様の記念碑的建造物が発見されています。昨年10月には、当時知られていた中で最大の人間の彫像が発掘されました。この彫像は、先史時代の芸術の傑出した例で、ベンチのようなものに座っている高さ2.45メートルの像で、男性が描かれていると考えられています。

これらの発見を受けて、カラハンテペは中国で開催された上海考古学フォーラムで、2023年の最も重要な9つの「野外探査・調査」プロジェクトの1つに認定されました。さらに今年、カラハンテペは動き回る動物(走る野生のロバの彫刻)を描いた新発見で再び注目を浴び、一方ギョベクリテペも最近、アナトリア初のパンの発見で脚光を浴びました。

アナトリアは、新石器時代の集落をはじめとする多くの文化の宝物を、幾重にも積み重ねて未来へと守り伝える重要な地域です。この豊かな文化遺産の持続可能性を確保するため、トルコは歴史的遺跡や水中遺跡の発掘・修復プロジェクトを数多く実施しています。2023年には720件の考古学的発掘が行われ、世界有数の地位にありましたが、「トルコ考古学の黄金時代」と宣言された2024年には750件にさらに増え、2026年には800件に達すると予想されています。これらの大規模な発掘調査によって、トルコ全土で常にワクワクする発見がなされています。
トルコについて
地中海沿岸に位置し有名なボスポラス海峡が隔てるアジアとヨーロッパを結ぶトルコは、何世紀にもわたり文化的な交流と多様性の拠点と考えられてきました。多様な文明が反映された歴史、遺跡、自然や美食を有し、多目的なデスティネーションです。伝統とモダンが融合した芸術やファッションをはじめ、ダイナミックなショッピングやエンターテインメントライフによって世界中から訪れる人々を魅了し続けています。2023年には全世界から5,670万人の観光客を迎えました。2023年にトルコ共和国として建国100周年を迎えたのに続き、2024年は日本との外交関係樹立100周年を迎えました。

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トルコ観光広報・開発庁(TGA)について
トルコ観光広報・開発庁(TGA)は、国内外の観光市場においてのトルコのブランディングを確立させ、観光やビジネスにとって魅力的な渡航地としての認知を高めるため、文化観光省が定めた観光戦略や政策に基づき、あらゆるプロモーション、マーケティング、コミュニケーション活動を行っています。世界各地の現在の観光機会を促進・販売するとともに、観光の潜在的分野を発見・改善・確立していきます。
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