(C)撮影:下村一喜
株式会社マガジンハウス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:鉄尾周一)は、山田洋次、黒柳徹子共著『 渥美清に逢いたい』を発売中です。
映画『男はつらいよ』は1969年8月27日にはじめて劇場公開されました。そのころ日本は高度経済成長の真っ只中。世界では人類初の月面着陸をしたころです。その後、『男はつらいよ』は「一人の俳優が演じた最も長い映画シリーズ」としてギネス世界記録に認定され、今年55周年を迎えました。
周年を記念し、寅さんを演じた渥美清さんについての対談が実現。テレビジョンのはじまりを共に歩んだ黒柳徹子さんと映画『男はつらいよ』を共に作り上げた山田洋次監督の夢のような語り合いです。その模様は、NHK-BS「渥美清にあいたい」として放送され、大好評。この秋、書籍刊行となりました。
山田洋次監督の、熱い想いがこもった「はじめに」をどうぞご覧ください。
黒柳さんに会いにいく―山田洋次
『男はつらいよ』を一緒に作ってきた渥美清さん。彼がいなくなって30年。最近、改めて彼のことをあれこれ思うことが多い。ぼくの人生にとって、渥美清がどんなに大きな存在だったか。もっと深く、ぼくの知らない彼の一面を知りたいと考えるようになった。
そこでぼくは、彼の大親友である黒柳徹子さんに会いに行くことにした。二人はテレビ放送がはじまって間もないころ、多くの番組で共演し、やがて親友同士になったという。ぼくに言わせれば天才同士、特別な才能をもつ二人。波長も並ではないのだから、深く共感し、気持ちが通じ会うのは当然だろう。
『男はつらいよ』がはじまるずっと以前、浅草軽演劇の世界で大人気だった渥美清は、いかにしてテレビジョンの世界にやってきたのか。『夢であいましょう』『お父さんの季節』などテレビで大活躍していたころの話、演技から離れた素顔の渥美清を徹子さんならよくご存じに違いない。
そうして、徹子さんと二人でたくさんの話をして、今この本ができた。渥美さんは演じることを、どんなふうにとらえていたか。芸能の世界でどんなふうに生き抜いたのか。映画監督のぼくという人間をどんなふうにとらえていたか……興味深い話ばかりだ。
やはり、ぼくの人生にとって渥美清との出会いこそが特別なものであった。
渥美さんと徹子さんの物語を聞くうちに、徹子さんをマドンナにした脚本を書くことにしてみた。ぼくにとって大きな宿題となり、なかなか大変だった。『男はつらいよ』の最終回のマドンナは黒柳徹子だと、いつもどこかで夢想していたのだけれど、脚本として書き下ろすのは初めてのことだ。
もう一度、寅さんを撮りたかったなあ。実現できなかったことが残念でしかたない。
渥美さん、あたらしいホンができたよ。なかなかいいだろう?
幻の最新作『男はつらいよ 寅次郎福音篇』もぜひたのしんでお読みください。
山田洋次
黒柳徹子さんをマドンナとして、幻の最新作『男はつらいよ寅次郎福音篇』の脚本抜粋も書き下ろし掲載!『男はつらいよ』の歴代ポスターも口絵にカラー掲載!
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お楽しみたくさんの本書籍をどうぞご覧ください。
■イベント情報
今週末11月2、3日には今回10回目となる寅さんサミットin柴又も開催されます。
『寅さんサミット 2024 ~日本の原風景を守り、後世に伝える~』
日 程 :2024年11月2日(土)・3日(日)
時 間 :10:00~16:00
会 場 :柴又帝釈天参道
特設会場(東京都葛飾区柴又 7-9)
葛飾柴又寅さん記念館(東京都葛飾区柴又 6-22-19)
葛飾区山本亭(東京都葛飾区柴又 7-19-32)ほか
アクセス:京成金町線「柴又駅」より徒歩5分
主催 :寅さんサミット実行委員会(https://torasan-summit.jp/ )
『渥美清に逢いたい』はじめにより
(C)撮影:下村一喜
■書誌情報
書名 :『渥美清に逢いたい』
著者 :山田洋次・黒柳徹子
発売日 :2024年9月5日
価格 :1980円(税込)
仕様 :四六並製変形・182ページ
ISBN:978-4-8387-3279-1
発行 :株式会社マガジンハウス
URL :https://magazineworld.jp/books/paper/3279/
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