~ 計画性のない「無意識な消費」による“無駄遣い”は推計約2.6兆円 ~
家計簿プリカ「B/43(ビーヨンサン)」を提供する株式会社スマートバンク(本社:東京都品川区、代表取締役:堀井 翔太、以下「スマートバンク」)は、冬のボーナスシーズンに合わせて、ニッセイ基礎研究所監修のもと、日本全国の家計を管理している方1,951名を対象に「日本全国で発生する“無駄遣い”」に関する調査を実施いたしました。
【結果サマリー】
1. 1世帯あたりの“無駄遣い”額は、年間平均104,292円
“無駄遣い”が多い費目TOP3は、1位「食料|平均29,449円」2位「教養娯楽|平均17,006円」3位「保健医療|平均9,341円」
2. 日本全国で発生する“無駄遣い”の総額は、年間で推計約5兆7,850億円
2023年のインバウンド消費額(約5兆3,065億円)に匹敵
3. “無駄遣い”の総額のうち、計画性のない「無意識な消費」による“無駄遣い”は、年間で推計約2兆6,153億円
4. 単独世帯の“無駄遣い”額は、年間平均74,001円。夫婦のみの世帯は、平均99,939円。夫婦と子ども(未婚)の世帯は、平均123,814円
5. 74.5%が“無駄遣い”による支出を節約したいと回答
節約して実現したいこと、1位「貯金」(64.3%)2位「資産形成 ※NISA、株式投資や不動産投資」(31.1%)3位「旅行」(30.6%)
■調査概要
調査名 :「日本全国で発生する“無駄遣い”」に関する調査
調査期間:2024年10月2日(水)~2024年10月4日(金)
調査対象:家計を管理している20代以上の男女1,951名
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社スマートバンク
監修 :ニッセイ基礎研究所 生活研究部 上席研究員 久我 尚子
ニッセイ基礎研究所 生活研究部 准主任研究員 小口裕
■調査対象とした費目について
総務省家計調査の消費支出項目※1より、下記の9分類、計31カテゴリーの費目別に“無駄遣い”額を調査しました。※2
- 食料【食品・飲料(お酒を除く)、お酒、外食、テイクアウト・デリバリーの計4カテゴリー】
- 家具・家事用品【日用品・家事・生活雑貨、家具、家電、キッチン用品の計4カテゴリー】
- 教養娯楽【習い事、ジム・フィットネス、サブスクリプションサービス、旅行・宿泊、文化・娯楽施設、趣味用品、課金、ギャンブルの計8カテゴリー】
- 被服及び履物【ファッションアイテムの1カテゴリー】
- 光熱・水道【光熱・水道の1カテゴリー】
- 保健医療【サプリ・医薬品代、病院・処方薬代、保険料の計3カテゴリー】
- 交通・通信【交通・ガソリン代、通信費の計2カテゴリー】
- 教育【子どもの教育の1カテゴリー】
- その他の消費支出【交際費、お小遣い、たばこ、理髪店・美容院、化粧品・ヘアケア、健康・美容サービス、その他の計7カテゴリー】
※1:総務省統計局「家計調査報告ー2024年(令和6年)8月分ー」(2024年10月8日公表)
(https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf)
※2:住居に関する消費支出は除く
■“無駄遣い”の定義について
購入や利用後、自分(家族)にとって役に立ったかどうか、購入する前に検討を行ったかどうかの判断軸で、自身の家庭における消費支出を、以下の図のように4つに分類します。
そのうち、「十分な検討を行ったものの役に立っていない支出」と「検討が不十分で、役に立っていない支出」の合計を、本調査において“無駄遣い”と定義しています。
また、“無駄遣い”のうち、「検討が不十分で、役に立っていない支出」を、「無意識な消費」による“無駄遣い”と定義しています。
⚫︎監修者プロフィール
ニッセイ基礎研究所 生活研究部 上席研究員
久我 尚子(くが なおこ)
株式会社NTTドコモを経て、2010年よりニッセイ基礎研究所。2021年7月より現職。専門は消費者行動。内閣府や総務省の統計関連の委員をつとめる。統計を使って暮らしの変化を読み解いている。
ニッセイ基礎研究所 生活研究部 准主任研究員
小口 裕(おぐち ゆたか)
メーカー、コンサルティング、市場調査会社等を経て、2024年よりニッセイ基礎研究所。専門は消費者行動、サステナブル・マーケティング。
エシカル消費行動や、デジタル消費社会における消費者問題を専門とする。多摩美術大学 非常勤講師(消費者行動論)
⚫︎監修者コメント|久我 尚子 氏
今回の調査によって、一般家庭の“無駄遣い”は日本全国で推計5.8兆円に達することが明らかになりました。この金額は、過去最高であった2023年の日本のインバウンド消費額(5.3兆円)に匹敵するほどの規模です。あらためて“無駄遣い”が可視化されたことで、消費行動の見直しが促進されることが期待されます。
調査結果から、“無駄遣い”の約半分が計画性のない「無意識な消費」に起因していることが分かりました。一時的な欲求や感情に基づく消費は、“無駄遣い”の根本的な原因と言えるでしょう。さらに、今回の調査は家計管理者を対象としているにもかかわらず、その管理が十分に機能していないことも判明しました。つまり、予算を設定していても、実際にはその枠を超えてしまう人が多いようです。
一方で、現在、貯蓄や資産形成に取り組んでいない人にとっては、“無駄遣い”を減らすことで、大きなポテンシャルが得られることが示唆されます。もし、私たちが「無意識な消費」を事前に抑制して、その分の資金を資産形成や有意義な消費に回すことができれば、より豊かな生活を送ることができるでしょう。
生活の質を向上させるためには、まず自分自身の消費行動を見直し、“無駄遣い”の実態を把握することが不可欠です。今回の調査で、家計管理者であっても上手く管理できていなかったように、自己管理の限界も浮き彫りになりました。デジタル社会においては、データに基づく判断や指南が得られる便利なツールが多く存在します。
こうしたツールを活用して“無駄遣い”を減らすことで、経済的なゆとりが生まれ、将来に向けた備えができるだけでなく、自分自身や家族のための充実した体験に資金を振り向けることが可能になります。それは、それぞれの家庭の経済的健全性を高めるだけでなく、社会全体の経済成長にも寄与することでしょう。
【詳細】
1.1世帯あたりの“無駄遣い”額は、年間平均104,292円
“無駄遣い”が多い費目TOP3は、1位「食料|平均29,449円」2位「教養娯楽|平均17,006円」
3位「保健医療|平均9,341円」
自身の家庭における年間支出のうち“無駄遣い”の金額を質問し、1世帯あたりの平均“無駄遣い”額を算出したところ、年間平均104,292円という結果になりました。また、最も“無駄遣い”が多い費目は、「食料」(28.2%)で、平均29,449円となりました。次いで、2位が「教養娯楽」(16.3%)で平均17,006円、3位が「保健医療」(9.0%)で平均9,341円、4位が「交通・通信」(7.6%)で平均7,909円、5位が「光熱・水道」(7.2%)で平均7,561円という結果になりました。
2.日本全国で発生する“無駄遣い”の総額は、年間で推計約5兆7,850億円
2023年のインバウンド消費額(約5兆3,065億円)に匹敵
日本全国で発生する“無駄遣い”の総額を算出したところ、年間で推計約5兆7,850億円となりました。この総額は、観光庁がまとめた2023年の訪日外国人旅行消費額(約5兆3,065億円)※3に匹敵する金額であり、昨今盛り上がりを見せるインバウンド消費額と同等の“無駄遣い”が、日本で1年間に発生していることが分かりました。
※3:国土交通省 観光庁「訪日外国人消費動向調査 (2024年3月29日公表)」
(https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001734798.pdf)
3.“無駄遣い”の総額のうち、計画性のない「無意識な消費」による“無駄遣い”は、年間で推計約2兆6,153億円
日本全国で発生する“無駄遣い”の総額のうち、「無意識な消費」による“無駄遣い”は、年間で推計約2兆6,153億円となり、全体の45.2%が計画性のないまま購入してしまった「無意識な消費」であることがわかりました。
4.単独世帯の“無駄遣い”額は、年間平均74,001円。夫婦のみの世帯は、平均99,939円。夫婦と子ども(未婚)の世帯は、平均123,814円
調査結果に基づき、世帯構成別の“無駄遣い”額を算出したところ、単独世帯が年間平均74,001円、夫婦のみの世帯が平均99,939円、夫婦と子ども(未婚)の世帯が平均123,814円、それ以外の世帯が平均148,352円となりました。
5.74.5%が“無駄遣い”による支出を節約したいと回答
節約して実現したいこと、1位「貯金」(64.3%)2位「資産形成 ※NISA、株式投資や不動産投資」(31.1%)3位「旅行」(30.6%)
“無駄遣い”による支出を今後節約したいと思うかを質問したところ、25.9%が「とても節約したいと思う」、48.6%が「やや節約したいと思う」と回答し、合わせて74.5%が「“無駄遣い”による支出を節約したい」と感じていることがわかりました。
また、“無駄遣い”による支出を節約したいと回答した方に、節約したお金で実現したいことを質問したところ、「貯金したい」(64.3%)が最も多い回答となりました。次いで、2位が「資産形成をしたい※NISA、株式投資、不動産投資」(31.1%)、3位が「旅行したい」(30.6%)、4位が「外食・美味しいものを食べに行きたい」(26.3%)、5位が「欲しいモノを購入したい※家電、インテリア等」(19.2%)という結果になりました。
■ 推計方法
1.日本の世帯構成比に準じて調査サンプルを設定
「北海道・東北」「関東」「中部」「近畿」「中国・四国・九州・沖縄」の5ブロックにおける世帯人員別のサンプル構成比を、総務省統計局「令和2年国勢調査結果」の都道府県、世帯人員別一般世帯数と同等比率になるように割り付け、20代以上の主に家計を担っていると回答した合計1,951サンプルを対象にインターネット調査を実施。
2.費目別支出額を調査
各世帯における「食料」「家具・家事用品」「教養娯楽」「被服及び履物」「光熱・水道」「保健医療」「交通・通信」「教育」「その他の消費支出」の9分類31カテゴリーに該当する支出を調査。費目別の支出を、前述の“無駄遣い”の定義に基づいて4つに分類。そのうち、「十分な検討を行ったものの役に立っていない支出」と「検討が不十分で、役に立っていない支出」の金額を調査。
3.1世帯あたりの“無駄遣い”額を算出
調査結果から、31カテゴリー毎の“無駄遣い”の平均金額を算出。これらの数値を合算し、1世帯あたりの“無駄遣い”額を算出。
4.日本全国で発生する“無駄遣い”の総額を算出
「十分な検討を行なったものの役に立っていない支出」と「検討が不十分で、役に立っていない支出」の世帯構成別の平均金額を、日本の世帯人員別一般世帯数と掛け合わせ、その総計を日本全国で発生する“無駄遣い”の総額として算出。
参照した統計
性年代別人口
出典:総務省統計局「人口推計」【2023年(令和5年)10月1日現在】(2024年4月12日公表)
(https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2023np/zuhyou/05k2023-1.xlsx)
日本の総世帯数
出典:総務省「国勢調査/時系列データ/世帯」【世帯の家族類型(16区分)別一般世帯数及び世帯人員 - 全国,都道府県(平成7年~令和2年)※「世帯の家族類型」新分類区分】(2022年3月31日公開)
(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000012671092)
今後も、スマートバンクは、新しい家計管理体験の提供を通じて、お金を「使う」「貯める」「増やす」を、誰もが当たり前にできる未来を目指してまいります。
■家計簿プリカ「B/43」とは
「B/43」とは、チャージ式のVisaプリペイドカードと家計簿アプリがセットになった新しい支出管理サービスです。毎月の予算をプリペイドカードにチャージして支払いを行うだけで、アプリに支出の明細がリアルタイムで反映されるため、簡単に支出管理が可能です。クレカ・銀行口座連携や、手入力、AIレシート読み取り機能も搭載しており、様々な支出を「B/43」アプリ1つで管理できます。
また、夫婦や同棲カップルで使える「B/43 ペアカード」では、一つの口座で二つのカードが作れて面倒な割り勘や現金のやり取りが不要になり、ふたりで一緒に支出を確認できます。また、親子向けの「B/43 ジュニアカード」ではキャッシュレスでお小遣いを渡し、親子で一緒にお金の管理ができます。
2021年4月リリース以降、ユーザーの皆様に活用いただき、累計ダウンロードは100万件以上、月間取扱高は数十億円まで拡大しています。(サービスサイト:https://b43.jp/)
【会社概要】
会社名:株式会社スマートバンク
所在地:〒141-0022 品川区東五反田1-8-12 小原サンデンビル4F
代表者:代表取締役 堀井 翔太
設立:2019年4月9日
URL:https://smartbank.co.jp/
業務内容:家計簿プリカ「B/43(ビーヨンサン)」の運営
資金移動業者 関東財務局長第00084号
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