ランチタイムには行列のできる、神戸・大倉山にある『神戸トルコライス』。店先にはおいしそうな食品サンプルが置かれている。

トルコライスとはなにか。ウィキペディアには、「長崎県、主に長崎市を中心としたご当地グルメで、一皿に多種のおかずが盛りつけられた洋風料理である」と書かれている。Googleで検索すると、そんなウィキペディアよりも先に情報があがってきたのが大倉山にある『神戸トルコライス』だった。 トルコライスの名は、3つの色を示す「トリコロール」に由来するという説がある。例えばピラフ・トンカツ・スパゲッティの3種類をトリコロールカラーに重ね合わせたとか。

もう一つは、トルコにピラフの語源となった「ピラウ」という料理が存在するからという説。しかし神戸のトルコライスには、ピラフは入っていなかった。

メニューには「えびトルコ」と「かつトルコ」と「ミックス」があった。脂の量や調味料、サイズを細かく選べるシステムはまるで二郎系ラーメンのよう。楕円形に盛られたサフランライスの上には、大きなエビフライにスパゲッティ、ゆで卵などが乗っかっていて、上からデミグラスソースとタルタルソースがたっぷりとかかっている。

「なぜトルコ」というワードで調べていたら、1984年、現地の青年が「我が国の名が日本でいかがわしい風呂場の名になっている」と訴えたという記事が出てきた。「トルコライス」の名は、現地の人たちの反感は買っていない。

エビフライの乗った「えびトルコ」1200円。

ボリュームやソースの量によって値段が変わる。

『神戸トルコライス』

住所/兵庫県神戸市兵庫区荒田町3-42-12

※こちらの記事は、関西の食雑誌「あまから手帖」がお届けしています。

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